生活や街中にあふれている「雑貨」。リビングにあるフォトフレームや置時計。オフィスで毎日使うマグカップ。誰もが愛着の「雑貨」を1つはお持ちではないでしょうか。 あらためて「雑貨」ってなに?と問われると、その定義はあいまい。そして、当たり前に生活に馴染みすぎて、決して主役ではないモノ。そんな「雑貨」に焦点を当てて、その歴史から生活へのかかわりを、あらためて文化として提示してくれる21_21 DESIGN SIGHT企画展「雑貨展」(展覧会ディレクター:深澤直人氏)に行ってきました。 今回の取材は打ち合せの合間にお邪魔したので、何か面白い文房具があれば、パシャパシャ写真を撮って、すぐに次の打ち合せ先に移動するつもりで訪問しました。が、取材を忘れて夢中になって楽しんでしまい、予定時間を大幅にオーバーしてしまいました。 箒(ほうき)や塵取りのような実用的なものから、お皿やスプーン、湯呑みといったテーブルウェア、子ども部屋にあるような文房具など、むちゃくちゃ多様なモノたちであふれていました。そのすべてが「雑貨」なのです。う~ん、広い。そして深い。 本展では、デザイナーや作家の視点から、その雑多なモノたちを興味深いテーマで示してくれます。そのクリエイティブな力によって、ひとつひとつの小物たちに自分の人生と思い出を導き出され、ついつい見入ってしまいました。 つくづく雑貨というものは、情緒的で、思い出と結びついているものだなぁと思い直しました。「シーブリーズ!!」 映画E.T.での子供たちのこのセリフは、防護服を着た正体不明な男から日頃愛用していた香りを嗅ぎ出して、自分たちの父親だと気づいた瞬間に飛び出したもの。きっとみなさんも、思わず叫びたくなるような思い出の品を「雑貨展」で見つけることができることでしょう。●21_21 DESIGN SIGHT企画展「雑貨展」期間: 2016年6月5日(日)まで入場料:大人1100円 大学生800円 高校生500円 中学生以下無料http://www.2121designsight.jp/program/zakka/