9月7日は、剣豪・宮本武蔵についての連載小説「宮本武蔵」の作者、吉川英治氏の命日。 吉川英治は、明治25年(1892年)に横浜に生まれ、関東大震災をきっかけに、30歳を過ぎてから作家の道を志したという。長編・短編合わせておよそ240作品を世に残し、多くの人に愛されたことから“国民文学作家”とも称されている。現在も特に人気がある代表作は「宮本武蔵」「新書太閤記」「三国志」「新・水滸伝」などだろう。 「宮本武蔵」で描かれている宮本武蔵は、圧倒的な強さを誇ったとされ、数々のエピソードが語り継がれている剣豪。自身でも、「五輪書(ごりんのしょ)」という兵法書を書き残している。今回はその中から、武蔵の強さの秘密にせまる格言を紹介する。英語でなんと言うか、考えてみてほしい。 「千日の稽古を鍛とし万日の稽古を錬とす。能々(よくよく)吟味有るべきもの也。」 (宮本武蔵著・渡邊一郎編「五輪の書 水之巻」岩波書店) 言葉の意味は、千日間の稽古は「鍛えること」、万日の稽古は「洗練すること」、2つが合わさってはじめて「鍛錬」となる。このことをよく考えなければならない、ということ。 これを英語にすると、どうなるだろうか。A、Practicing a thousand days is said to be discipline, and practicing ten thousand days is said to be refining. This should be carefully studied. disipline(名):鍛える、訓練すること refine(動):磨きをかける→refining(名):磨きをかけること ひとつのことを千日、万日と鍛錬し続ければ、武蔵のように究極の強さを手に入れられるかもしれない。