小学生のノート力、黒板を写すだけでいいの?

教育・受験 小学生

「心が動いたとき」のあいうえお。こんな気持ちになったらメモしよう!
  • 「心が動いたとき」のあいうえお。こんな気持ちになったらメモしよう!
  • なんでも考えずに写す「黒板マネロボット」は卒業しましょう!
  • 授業は黒板だけではありません。「黒板の内容」、「先生のお話(解説)」、「自分が考えたこと」の3つで成り立っています!
  • 太田あや著 『東大合格生が小学生だったときのノート』 講談社より発売中  Copyright (C) Kodansha Ltd. All Rights Reserved.
 新学期になりましたね。新しい教科書にまっさらなノート。学生時代は、このまっさらなノートが本当に嬉しくて、今度こそはきれいに書くぞ!と気合も十分。文房具屋さんで買った新色のペンを何色も並べ、新しい1ページ目を書いていました。

 でも、それが1週間、2週間と時が経ってくるうちに、新鮮さは薄れ始め、思うように美しく書けないことでやる気をなくしたり、ぼんやりして授業を聞き漏らしたり。だんだんとノートの書き方が適当になっていき、最初だけ丁寧に書いてあるノートばかりが残ってしまうという……。ノートあるあると言ってもいいでしょうか。

◆一番多い授業ノートの悩み

 この季節は、どんな一年にしようかとワクワクした気持ちとあいまってやる気が湧いてくる時期でもあり、それと同時に、先生が変わったり、今年こそはと気合いが入ったりする分、ノートの書き方に一番悩む時期でもあります。

 これまでいろいろな学生さんのノートの悩みを聞いてきましたが、その中で一番多かったのが、授業ノートの取り方でした。復習の際に読み直してもよくわからない、テスト勉強に役立つノートにしたい、という子たちのノートを見せてもらうと、授業の黒板を写しただけのノートばかりでした。授業ノートは、黒板さえ写せばいいという思い込みがありました。

◆授業ノートは、授業を再現する

 見直したときにわかる授業ノートとはどんなノートか。やはり、授業の内容を思い出すことができ、ときにはそのノートを書いたときのクラスの雰囲気を思い出し、先生の解説が頭の中に流れ出すようなノートです。授業が再現されるノートとでもいいましょうか。そんな授業ノートを書こうとした場合、黒板を写すだけではやはり足りないのです。

 ちょっとここで授業が何で構成されているかを考えてみましょう。まず、先生が黒板に書く内容があります。「黒板の内容」です。次に、この黒板の内容を補足しながら先生は解説をしていきます。「先生の解説」です。授業は「黒板の内容」と「先生のお話」でできています。でも、実はそれだけではないのです。もう一つ、黒板を見ながら、先生のお話を聞きながらいろんなことを考えている自分がいます。

 授業は、1.「黒板の内容」、2.「先生の解説」、3.(授業を受けながら)「考えたこと」の3つで成り立っています。だから、授業ノートに、黒板に書いてあることだけを写しても、見直したときに授業内容を理解したり、思い出せるノートにはならないのです。授業を再現する授業ノートには、「黒板の内容」と「先生のお話」と「考えたこと」の3つのことを書く必要があります。

◆「黒板マネロボット」は2年生まで 

 小学生にいきなりこの3つを書きなさいというのは難しい話です。それでも、小学生の間に、ノートに黒板だけをただ写す「黒板マネロボット」にだけはならないでほしいということだけは伝えてほしいなと思います。黒板さえ書けばいいという気持ちで授業に臨んでいると、だんだんと思考がストップし、ただ写すだけという状態になってきて、授業がつまらないものに感じてしまうようになります。

 小学1、2年生の間は、ノートを書くことに慣れる時期です。ここはまだ先生の言う通りに書いてください。3年生からは、「黒板マネロボット」ではなく、先生の黒板や指示したことに加え、授業を聞きながら「心が動いたこと」を書くように心がけることが大切です。なるほどと思ったり、よくわからないなと思ったり、友だちの意見を聞いて「同じだ」と嬉しくなったり、「違うな」と反対したくなったり。そんなときこそ、感じたこと、考えたことをノートに書いて欲しいのです。そうすることで、主体的に授業に参加するようになり、より理解が深まり、見直しても授業内容を思い出せるノートが書けるようになります。

 たまに「黒板以外のことをノートに書いてもいいんですか?」と心配そうに尋ねてくる小学生もいます。いいんです。ノートは、自分のために書くのだから、自由に書きたいことを書けばいいのです。授業を聞いているそのときの自分をそのまま残すような気持ちで書いてもらいたいです。

◆問題演習ノートにも書こう

 「心が動いたこと」は、授業ノートだけではありません。例えば、問題演習ノート。丸付けをしている最中、いろんなことを考えていると思います。「ここは完璧!」とか「あ、またケアレスミスした~」とか「全くわからないな」とか。そんな風に思いついたこともコメントとして書き残して欲しいのです。

 最初は、親御さんが丸つけするたびに、赤ペン先生になったつもりで、コメントをつけてあげてください。「よくできたね」とか「問題文をちゃんと読もうね」とか。それを繰り返していくと、お子さまの弱点が見えてきます。どの分野が弱いのか、どんなミスをしがちなのか。高学年になれば自分で書けるようになってきます。そのコメントが弱点を見つける手がかりとなってくれますよ。

 学校現場で働く先生方の多くが、成績が上がる子のノートは黒板の内容や先生が指示したことだけでなく+αの内容が充実している子だと言います。その+αこそが、先生のお話のメモであったり、自分の考えを記したものだったりするのです。

 まずは小学生の間に、「心が動いたこと」を書くクセをつけさせてあげてください。「心が動いたこと」を書くと、ノートへの愛情がより深くなっていきます。今年度のお子さまのノートが、たくさんの「心が動いたこと」で埋め尽くされるといいですね。

【小学生のノート力】ノートは黒板を写すだけでいい?…心が動いたことも書きましょう。

《太田あや》

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