教育資金の調達もAIの時代に…みずほ×ソフトバンクが設立した「J.Score」でリアルタイム診断

 お子さまの進学を控え、親御さんを悩ますのは、成績や体調はもちろんのこと、教育費用ではないだろうか。そこで今回は、日本の教育費用の現状や捻出方法、また新しい資金調達法として、みずほ銀行とソフトバンクが設立した「J.Score(ジェイスコア)」について紹介する。

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 お子さまの進学を控え、親御さんを悩ますのは、成績や体調はもちろんのこと、教育費用ではないだろうか。そこで今回は、日本の教育費用の現状や捻出方法、また新しい資金調達法として、みずほ銀行とソフトバンクが設立した「J.Score(ジェイスコア)」について紹介する。

家計を圧迫する教育費



 文部科学省が2017年に公開した国公私立大学の授業料推移をみると、年々上昇していることがわかる。たとえば、1989年(平成元年)の国立大学の授業料(標準)は年間339,600円だったが、2005年(平成17年)には535,800円で現在に至り、同じく1989年の私立大学の授業料(平均)は570,584円だったが、2005年には830,583円、2015年(平成27年)には868,447円と上がっている。

国立大学と私立大学の授業料・入学金の推移
年度国立大学私立大学
平成元年339,600円・185,400円570,584円・256,600円
平成17年535,800円・282,000円830,583円・280,033円
平成27年535,800円・282,000円868,447円・256,069円
※文部科学省が2017年に公開した国公私立大学の授業料推移より作成

 私立大学は、文系でも国立大学の1.5倍程度で、理系となるとさらに高額となる。国立大学は比較的安価だが、独自値上げを発表する大学も出てきている。たとえば東京工業大学では、2019年度以降の授業料を約10万円値上げする。

 また、国立、私立ともに独自の強みを打ち出す大学が増えるなか、海外留学を必須とする学校もある。入学金や授業料だけでなく、こうした留学費用など予定外の出費が必要な場合も多い。さらに、一人暮らしの下宿費用、教材費、研修費、サークル活動費用、資格取得費用など、考えておくべき教育関連費用は多岐にわたっている。親御さんは、どのくらいの費用を用意する必要があるのか、志望校を明確にした段階で見直してみることが大切だろう。

どうする?教育資金の捻出



 日本政策金融公庫の発表(2018年2月14日)によると、教育資金を捻出する方法で一番多いのは「教育費以外の支出を削減(節約)」で30.4%、次いで「預貯金や保険などを取り崩している」が22.8%、「子ども(在学者本人)がアルバイトをしている」が19.4%、「奨学金を受けている」が19.0%となっている。節約や預貯金が一般的だが、奨学金を利用する人も多いようだ。

 奨学金制度は、自治体や民間などのさまざまな団体が用意しており、お子さま自身が申請して基準をクリアすれば、授業料等の学費などが貸与、あるいは給付される。なかには海外留学費用のための奨学金もある。ただし、条件をクリアすることに加え申請のために必要書類を揃えるなど、十分な準備が必要だ。また、受験費用や引っ越し費用など入学前に必要な費用については支給が間に合わず、まずは自分で用意しなくてはならないなどの問題もある。

 そこで検討されるのがローンとなる。国(日本政策金融公庫)や銀行、信販会社などが使用目的を教育関連に絞って貸し出す教育ローンの融資には、国の場合は20日程度、銀行の場合は7日~10日程度もかかるところが多い。

J.Score「AIスコア・レンディング」の利点



最短即日融資で入学準備にも利用可能



 もっと早く借りたい場合ーーたとえば入学金だけ、一人暮らしのアパートの敷金・礼金だけを、最短即日で用立てたいという場合もあるだろう。そうしたスピーディーな融資を可能にするものとして、J.Scoreの個人向け融資サービス「AIスコア・レンディング」がある。

 J.Scoreの個人向け融資サービス「AIスコア・レンディング」は、みずほ銀行とソフトバンクが設立した企業「J.Score」が展開する新しい融資サービスだ。最短即日融資が可能で、その利用目的は教育関連である必要がないため、奨学金や教育ローンよりも早く資金が調達でき、用途も広く手軽だ。新年度に向け、教育資金用途でのJ.Scoreの利用が増加しているという。

審査から契約までネットで完結



 ところで、なぜそんなに短い期間の審査で融資が可能になるのか? それは、契約までのステップがすべてネットで完結することと、審査にAIを利用している点にあるだろう。利用者がスマートフォンやPCで公式サイトにアクセスしてAIスコア診断を行い、AIスコア・レンディングに申し込めば、仮審査結果はすぐにメールで申込者に知らされる。その結果、申込み可能となれば、「本人確認書類」「収入証明書類」をWebでアップロードして本審査。その本審査結果もメールで知らされ、OKとなれば契約へ進むという、シンプルで効率的な手順になっている(データはダミーです)。
LINEのような画面
LINEのような画面
年収や家族人数など20の設問で診断
年収や家族人数など20の設問で診断

AIスコアupで金利が下がる



 AIスコア診断は、無料で、信用情報機関への照会なしに、事前に借入れ条件の目安を確認できる仕組み。試しに、AIスコア診断を受けてみた。以下の画像のように、表示された質問にこたえていけば、2、3分で診断は終了する。質問されるのは、たとえば性別や生まれた年と月、年収など。LINEのトークで会話をするようにこたえていくと完了となる。

 診断が終わると、結果として、現在のスコア(1,000点満点)と、参考値としての金利、限度額が表示される。ビッグデータとAIで分析することではじき出される数値だ。これで、いまの自分がどれくらいの金額を、どのくらいの金利で借りることができるのかの目安がわかる。
スコアが表示される
スコアが表示される
貸付利率や契約限度額を算出
金利や限度額を算出

 このAIスコアは、情報が増えればスコアの精度が上がるモデルを採用しているため、1度診断した後でも、「スコアアップ」を選択して情報を追加すれば、金利が下がったり、限度額が上がったりしてより有利な融資を受けられる可能性がある。J.Scoreの金利は年0.8~12.0%。他の銀行系の教育ローンと比べてみる価値が十分あるかと思う。

 そこで筆者もさらに金利を下げようと、「スコアアップ」をねらってみた。次のような「生活」「情報連携」「性格」などのなかから選んで回答してみたところ、金利が年3.1%→2.8%と年0.3ポイント下がった。ここまで、氏名や住所などの個人を特定する情報を入力する必要はなく、性格診断のような気軽さで回答することができた。
スコアアップ
スコアアップ
「生活」の設問画面
「生活」の設問画面
新しいスコアが表示された
新しいスコアが表示された
貸付利率が年5.1%→4.9%
金利が年3.1%→2.8%と0.3%下がった

AIスコアで特典あり



 こうしてAIスコア診断によって得られたスコアは、J.Scoreの融資サービス以外の「AIスコア・リワード」サービスでも利用できる。AIスコアによってピューターからダイヤモンドまで6つのランクに分けられ、そのランクによってさまざまな特典を受けることができるサービスだ。

 たとえば、AIスコアによっては、語学スクールのレッスンがプレゼントされたり、動画サイト講座が特別価格で受講できたり、デパートでの特別優待があったり、みずほグループでの各種金融サービス手数料の優遇など、さまざまな特典がある。

「AIスコア・リワード」サービスのリワード(特典)の一例
「AIスコア・リワード」サービスのリワード(特典)の一例

 近年、教育をとりまく環境は大きく変わってきている。さまざまな特徴をもった学校も増えており、お子さまにどのような教育を受けさせたいのか、あるいはお子さま自身がどのようなことを習得していきたいのかによって、学びの選択肢はいろいろある。それと同時に、教育費用も多岐にわたっており、見直す必要が出てきているともいえる。資金調達のための手段も増えてきた。親子で将来をじっくりと話し合ったうえで、家計と教育費用について明確な計画を立てていくことが大事になってきているのではないだろうか。
《渡邊淳子》

渡邊淳子

IT系メディアのエディター、ライター。趣味はピアノ。

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