【高校受験2019】北海道公立高入試<理科>講評…易化

 平成31年3月5日(火)、平成31年度(2019年度)北海道立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「理科」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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【高校受験2019】北海道公立高入試<理科>講評…易化
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 平成31年3月5日(火)、平成31年度(2019年度)北海道立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「理科」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<理科>講評(練成会 提供)



 例年通り大問5題の出題となった。物理・化学・生物・地学の各領域の配点は15点ずつである。大問1で各領域からの小問を出題することで幅広い知識が問われている。

 大問2~5は実験や観察に基づいて必要な情報を整理するとともに、実験結果をもとに科学的思考力や洞察力が試された。昨年度と比較して計算問題が17点分から12点分、完全解答も30点分から16点分と減少しており、平均点は昨年より上がることが予想される。

 大問1は小問集合で設問数と配点は昨年と同様14問、合計18点だった。基本的な用語やあらかじめ数値が与えられている計算問題が出題の中心となるため、確実に得点に結び付けたい。平成28年度から連続して出題されていた漢字指定での語句記述の出題はなかった。

 大問2は生物領域から植物の光合成と呼吸が出題された。問2光合成の実験方法について、光合成を行う部分を確認するという目的に合わせて光の当て方を決めなくてはならない。また、この実験では葉に光を当てる際、アルミニウムはくに加えて紙を用いることで光の強弱を作り出している。これにより問4日当たりの違いと成長について関連を説明することができるようになる。実験に関する条件の違いを明確にすることが求められた。

 大問3は地学領域からの出題だった。問3では火山灰に含まれる鉱物が石英、長石、黒雲母であることからこの火山に見られる火成岩は流紋岩と花こう岩に限定される。鉱物に関する正確な知識がそのまま得点につながる出題と言える。問4(2)2箇所の露頭から地層の傾きを読み取る典型的な出題だが、露頭を観察する方角が異なるため、そのままでは正確な答えが求められない。観察データをていねいに読み取る必要のある内容だった。

 大問4は化学領域の化学変化と質量に関する出題だった。反応後ステンレス皿に残った物質の質量だけでなく発生した二酸化炭素と水の質量の合計値も表に書き込みながら考えていくことが重要である。問2(2)は原子の周期表について同族原子の性質を問う新傾向の出題と言える。また、問3(1)も化学変化における質量の変化を関数で表現する珍しい出題であった。

 大問5は物理領域から運動とエネルギーについて出題された。本来計算で求める物体の速さや記録テープから求める移動距離を記号選択としている。問1(3)台車の高さを変えても、同じ距離を移動するのであれば必用な時間は全く同じである。先入観によるミスがおこりやすい出題ではあるが簡単な図をかきながら考えることで未然に防ぐことが可能である。また、問2(3)力学的エネルギーの比較はスタート地点の台車の高さを位置エネルギーとして表にまとめてみると確実に答えを導き出すことができる。
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 このレポートは平成31年3月5日(火)に速報として練成会により作成されたもの。

協力:練成会
《編集部》

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