大阪府私立高1生の保護者、7割以上が在籍校に「全体を通して満足」

 大阪府教育庁私学課は2019年3月29日、2018年4月に入学した私立高校生の保護者を対象とした「高校選択に関する満足度調査」の結果を公表した。在籍校に対する満足度では「全体を通して満足」という回答がもっとも多かった。

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 大阪府教育庁私学課は2019年3月29日、2018年4月に入学した私立高校生の保護者を対象とした「高校選択に関する満足度調査」の結果を公表した。在籍校に対する満足度では「全体を通して満足」という回答がもっとも多かった。

 大阪府では、中学校卒業時の進路選択段階で、自らの希望や能力に応じて自由に学校選択できる機会を保障することを目的に、2011年の新1年生から私立高校の授業料無償化制度を実施している。調査は無償化制度の効果検証の一環として行われるもので、8回目となる今回は2018年4月に入学した私立高校生の保護者が対象。調査期間は2018年11月から2019年1月、府内の全日制私立高校92校のうち、各校が選定したクラスに属する生徒の保護者2,940人から回答を得た。

 入学した私立高校を選んだ理由について、もっとも多いのは「希望する学科やコースがあること」。65.6%が決定的またはある程度理由になったと答えている。ついで「進学指導に実績があること」64.6%、「基礎学力が身に付く教育を行っていること」64.4%だった。

 入学した私立学校が第1志望だったかどうかを聞くと、「第1志望であったので、当該校を専願受験した」65.8%がもっとも多い。そのほか、「公立高校が第1志望であったが、当該校を併願受験した」28.2%、「第1志望であったが、当該校を併願受験した」4.6%など。

 入学した私立高校に満足しているかという質問では、「全体を通して」72.8%、「生活指導面に関して」70.4%、「学習指導面に関して」69.9%の順に満足度(満足またはどちらかといえば満足)が高い。そのほかの項目も満足という意見が6割以上となっている。不満または不満といった否定的な意見の割合がもっとも高い「施設・設備面に関して」でも11.4%にとどまった。

 子どもを私立高校に通わせるにあたって、大阪府の授業料無償化制度を「知っていた」保護者は88.8%。「制度があったから、私立高校への進学を選択した」とする割合は、年収590万円未満世帯で76.8%、年収800万円未満世帯で71.7%。世帯年収が低くなるほど割合が高い傾向にある。授業料無償化制度の対象だった世帯は、回答者のうち61.0%。そのうち76.9%は「制度があったから、私立高校に修学できた」と答えている。

 英語力・学力向上のための特色ある取組み、充実した設備など、私立高校ならではの教育を受けるための一定の費用負担額(年額)としては、「10万円(月1万円程度)」 が妥当と考える割合がもっとも多く、全体の24.9%を占めた。そのほか、「5万円」12.6%、「費用負担なし」10.2%、「20万円」9.8%、「25万円」9.4%が上位となった。
《黄金崎綾乃》

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