<英語>講評(京葉学院 提供)
昨年度と比較して大問構成に変化はありません。小問単位でも特筆すべき新傾向の問題もありませんでした。全体的には基本的な問題は多いものの、大問ごとに思考力を試される引っかけ問題が散見されました。極端に難しくはないものの、適度に差のつく問題と言えるでしょう。
1. リスニング
大問2題構成で、配点は28点でした。大問1では「more」という単語を元に、加減の計算が必要な問題がありました。大問2は昨年度と同様、放送された数字および単語を答える問題で、単語はつづりが読み上げられていました。これらを正確に聞き取れたかで差が付くと思われます。特に氏名のつづりの中に「v」と「n」の2つがあり、「v」は「b」と、「n」は「m」との区別が難しいと思われます。
2. 文法問題
整序問題はいずれも千葉県の典型的な問題ですが、大問3(2)で分詞の後置修飾+イディオムnext to、(3)で接触節の名詞+S+Vに過去形か過去分詞形か判断に迷う問題が出題されました。昨年度よりはやや難度の高い問題と言えます。整序問題では、カッコ外の語句とのつながりを考えることが大切です。
3. 条件英作文
例年通り問題文に書かれた意見に対する賛否を選んで書く問題で、学校に通う際に、徒歩と自転車のどちらが良いかというテーマでした。書きやすい方の立場を選び、無理なく書ける単語・文法を用いてシンプルな英文を書くとよいですが、長所・短所が書きにくいと感じたかもしれません。
4. 短文読解/資料の読み取り
大問5(1)のAは文章全体の内容を読み取ってから動詞を選択するという問題で、消去法も必要で思考力が必要と言えます。(2)は、海外旅行のパンフレットを読み取る問題でした。1(まるいち)は時差計算により、時刻と曜日を答える問題が出題されました。behindという前置詞の意味を理解し、時刻のずれを計算し、さらに日付変更線をまたぐため曜日も変わるという難問でした。英語が得意でも答えにくかったと思われます。
5. 長文読解/対話文読解
大問6の長文は昨年度と同様、グラフを読み取る問題が出題されましたが、内容は平易で答え易かったのではないでしょうか。ただし、易しいとは言え(2)で選択肢3つをすべて正解しなければならない問題があり、文章内容を正確に把握する必要がありました。(3)の英語の質問に英語で答える問題(英問英答問題)は本文通りの平易なものでした。(5)でも、本文中やグラフに出てくる数値が選択肢に入っており、選択肢を緻密に読む必要がありました。大問7の対話文読解は、(4)で「Did I say~?」と「I」を主語にした疑問文の選択肢が答えとなる問題が出題され、普段読み慣れていなければ困ったかもしれません。ただし、総じて大問7の対話文読解は、平易な問題が多かったと言えます。
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このレポートは令和2年3月2日(月)に速報として京葉学院により作成されたもの。
協力:京葉学院