【高校受験2020】北海道公立高入試<社会>講評…昨年よりやや難

 令和2年3月4日(水)、令和2年度(2020年度)北海道立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「社会」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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2020年度(令和2年度)北海道公立高等学校入学者選抜<社会>講評
  • 2020年度(令和2年度)北海道公立高等学校入学者選抜<社会>講評
 令和2年3月4日(水)、令和2年度(2020年度)北海道立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「社会」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<社会>講評(練成会 提供)



 昨年同様、大問4題(小問集合・地理・歴史・公民各1題)が出題された。小問数は昨年より2問多い43問。3分野間の配点は地理、歴史、公民ともほぼ20点ずつになっている。

 完全解答の問題が昨年より1問多い16問出題された。

 大問1の小問集合問題は、各分野の基本事項を問う問題。問1 南極にある日本の昭和基地を中心とした正距方位図、問5 地形図から断面の地形を選ぶ問題が出題された。地図や地形図の特性を理解し、正確に読み取る力か問われた。

 大問2は、古代から現代までの文化、外交を中心とする問題。問2 第5福竜丸の資料に関連するできごととして第1回原水爆禁止世界大会を選ぶ問題、問4 日本海海戦より後のできごとを選び、年代の古い順に並べる問題、問5 1861年から1867年における函館港に入港した外国船の数を国別にまとめた表と文章から、当てはまる国と南北戦争を答える問題が出題された。歴史では、年代に関する問題が必ず出題されるので、流れと合わせて年代も覚えておく必要がある。

 大問3は公民の問題。問1 国会の仕事を選ぶ問題では、内閣や裁判所の仕事と合わせて、内容を正確に覚えていないと正解できない。問4 人の支配と法の支配を比較して説明した文章と図から、法の支配の特色を書く問題では、指定語句の「国民」に、説明文・図にある「法」ということばを組み合わせて文章を組み立てるのがポイント。記述問題は、指定語句を使うことと合わせて、表や図にあることばを使って書く練習が必要。

 大問4は、世界地理□A問3 フランス、中国、日本、アメリカの特色をまとめた表に当てはまる国をすべて選ぶ完全解答の問題、日本地理□B問3 北海道、東北、九州の農業産出額と農産物の割合を示したグラフに当てはまる地方をすべて選ぶ完全解答の問題が出題された。□B問3では、都道府県別であれば、農業生産額は北海道が一番多いが、九州地方、東北地方と比較した場合は、北海道が一番少なくなることに気づくかどうかがポイント。

 大問1の小問集合問題は基本事項が多く、教科書レベルの知識を整理して覚えておく必要がある。大問2から4は、難度の高い問題もあり、完全解答が多く出題されることから、単に用語を暗記するだけでなく、できごとの時代背景や、統計資料から時代名、国、都道府県名を判断できる力をつけることが大切。特に地理は、教科書だけでなく地図帳や参考書も活用して、国や都道府県の特色やデータを覚えること。また、覚えている知識を使って、できごとの内容や原因、理由などを正確に書く表現力も必要である。最後に、北方領土に関する問題が9年連続で出題されている。

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 このレポートは令和2年3月4日(水)に速報として練成会により作成されたもの。

協力:練成会
《編集部》

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