一般財団法人渋谷区観光協会は9月10日、渋谷駅ハチ公前広場で展示されていた元東京急行電鉄(東急)デハ5001号の跡地に新観光案内所を設置すると発表した。正面2枚窓や丸みを帯びた車体の裾などから「青ガエル」の愛称で親しまれていたデハ5001号は、1954年に登場した東急5000系(初代)の一員として運行されていたが、1986年7月に東急から引退し、長野県の上田交通(現在の上田電鉄)へ譲渡された。上田時代はモハ5001号と称したが、1993年5月に廃車。その後、現在の総合車両製作所で保管され、東京都渋谷区に譲渡。その際、車体の半分を切断した上で東急時代のデハ5001号仕様となり、2006年10月、渋谷に里帰りした。しかし、今年8月には「忠犬ハチ公」ゆかりの地である秋田県大館市へ寄贈され、同市の観光交流施設である「秋田犬の里」芝生広場に移設。渋谷や大館の歴史などを発信する交流拠点として活用されるようになった。デハ5001号の跡地に設けられる新観光案内所は「SHIBU HACHI BOX」と称し、一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメントが事業主体となり、渋谷区観光協会、NTTドコモ、東急、東急不動産が運営。渋谷における観光情報の発信拠点として活用される。オープンは10月1日で、営業時間は10~20時。