【大学入学共通テスト2021】コロナ禍で現役生例年並み…出願者状況

 河合塾の大学入試情報サイトKei-Netは、2021年度大学入学共通テストの10月14日現在の出願状況が発表されたことから、前年度の大学入試センター試験の志願者数と比較。受験生の動向を分析した。

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 河合塾の大学入試情報サイトKei-Netは、2021年度大学入学共通テストの10月14日現在の出願状況が発表されたことから、前年度の大学入試センター試験の志願者数と比較。受験生の動向を分析した。

 2021年度(令和3年度)大学入学共通テスト(共通テスト)の出願受付が9月28日から開始し、受付けは10月8日(8日消印有効)までの11日間となっていた。大学入試センターは10月15日、出願期間終了後(10月14日現在)の出願状況を発表した。

 発表された出願者数を前年の大学入試センター試験(センター試験)確定志願者数と比較すると、出願者総数は2万2,455人減の53万5,244人で、前年比96.0%となった。内訳をみると、高等学校等卒業見込者(現役生)が2,446人減(前年比99.5%)、高等学校卒業者等(既卒生)が2万9人減(前年比81.0%)。18歳人口は2018年度より減少期に入り、来春は今春から2万6,000人減(前年比97.8%)となる。これに伴い、現役生出願数も減少が予想されたが、前年並みとなった。

 来春はコロナ禍での入試となるが、私立大は共通テスト利用の入試で、感染リスクを抑えることができる。また、一部の難関私立大では、新型コロナウイルス感染症で大学が実施する一般方式を受験できなかった場合、共通テストの成績で合否判定を出すとしていることから、共通テストへの出願を促したとみる。一方、既卒生の出願者数は前年より2割減少。今春実施された2020年度入試で翌年に新入試を控えていることから、安全志向が顕著だったため、今年は減少したと推測される。

 出願者数のほか、試験実施日別の出願状況も発表された。10月14日現在で出願書類の確認・点検が終了した分で、1月30日・31日の第2日程の出願者数はわずか789人と出願者全体の0.15%にとどまった。出願者が極端に少なかったのは、私立大入試が第2日程直後に集中していること。さらに、国公立大の2次試験の日程に変更がないため、第1日程の受験者より対策時間が2週間短くなるなどデメリットが多いことがあげられる。確定志願者数は重複出願などを確認し、例年通り12月上旬に公表される予定。
《田中志実》

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