<理科>講評
(湘南ゼミナール 提供)
全体の大問構成や問題数に変化はなく、難易度は昨年度と同様に高かった。だが、記述問題の出題がなくなって選択肢に平易なものが増えたことにより、平均点は昨年度よりも上がると考えられる。
物理分野である問5では、凸レンズの焦点距離をグラフの座標から求める問題が出題された。焦点距離の2倍の位置という知識と結びつけることができるかがポイントであった。問5の(ア)の凸レンズの光の進み方に関する出題は、光が1点にスクリーンに集まるといった本質的な理解が問われるものであった。
化学分野である問6では、イオンの単元で新指導要領の内容が出題された。これらの問題は、幅広い学習が求められるものであった。
生物分野である問7では、脱脂粉乳や胃腸薬の粉末など、普段見慣れない物質が消化酵素に用いられた実験の問題が出題された。内容把握と情報収集に苦労した受験生も多かっただろう。問3・問7では、対照実験の理解を問う出題があった。入試からも、仮説を立てて検証を行っていく重要性が見て取れる。
地学分野である問8の(エ)は、問題文で与えられた情報から北極星の高度と北極星を観察できる緯度の考察を行うもので、難易度が高い問題であった。
今後の対策としては、例年同様、教科書内容の知識を理解するだけに留まらず、グラフや図が何を意味しているのかまでを考察し、理解する必要がある。問題文の分量が非常に多いため、普段から必要となる情報に線引きをするなど、正しく素早く情報収集をする習慣を身に付けたい。
--
このレポートは令和4年2月15日(火)に、速報として湘南ゼミナールにより作成されたもの。協力:湘南ゼミナール(執筆:教務支援部 理科科責任者 國吉 正人 氏)