エンジニア学生のデータベースを持つサポーターズは2023年11月2日、「2025年卒 エンジニア学生対象 就職希望企業ランキング」を公開した。1位は「ソニーグループ」、2位「サイバーエージェント」、3位「NTTデータグループ」となった。
調査は、サポーターズの就職活動支援サービス「サポーターズ」に登録している2025年卒業予定のエンジニア学生を対象に、2023年10月13日から23日にかけてWebアンケートで実施した。有効回答数は321件。学生が就職希望の企業を1～5番目の優先順位をつけて選択したものを、ポイント化して集計した。ランキング対象は、サポーターズ利用企業を中心とした約200社。同調査は2022年に続き2度目の実施となり、今後も継続的な調査の実施を予定しているという。
就職希望企業ランキング1位は「ソニーグループ」となった。ソニーグループではコース別採用を実施しており、「AI・コンピュータビジョン アルゴリズム開発」「ソフトウェア開発」など、IT人材向けに多数のコースを用意している。インターンの種類も多様で、2～4週間実際の業務を体験する「職場密着インターン」や、技術職のみが参加できる「長期有給インターン」、アイデアの創出を目的とした「ソニーグループ横断アイデアソン」など、さまざまな期間・内容のプログラムが実施されている。ソフト・ハードの両面から業務に携われる点や、自分の学んできたことをダイレクトに生かせるようなポジションが複数あること、インターンの取組みに注力しているといった点から、学生の支持が高いことが伺える。
サポーターズによると、ここ10年ほどはSIer・ITコンサルティング企業の人気が高い傾向があったが、近年はWeb系サービスを運営する企業への人気が増加しつつあるという。今回のランキングにおいては、上位10社のうち約半数を占めた。2022年度の同調査と比較すると、野村総合研究所が18位から8位へ、アクセンチュアがTop30以下から9位へと順位を上げている。Web系の事業会社・SIer・ITコンサルティング業界への志望が、バランス良く分散されているように見受けられる。
また、その企業に就職を希望する理由については、「インターンシップ」や「成長環境と待遇のバランス」に関する記述が多く、企業選びのポイントとして重要視していることが見受けられた。「新人教育や海外赴任制度が充実しているのに加え、オーディオ系の開発に興味があるため。（ソニーグループ）」「AI活用に積極的かつ、多様なサービスを幅広く運営していることから、高いレベルのさまざまな技術を身に付けられると考えたため。（サイバーエージェント）」「ITにおける最先端企業であるうえに、手厚い福利厚生が受けられるため。（NTTデータグループ）」「エンジニアが成長できる環境が整えられており、さまざまなインターンの中でもっともいい印象を抱いたから。（LINEヤフー）」「インターンに参加した際に、開発メンバーでもプロダクトの設計や用件定義にしっかり携わり、常にプロダクトを良くしようとする姿勢をみて、社員の技術レベルの高さを実感したから。（Sansan）」などの声が寄せられたという。
サポーターズは、Top30の大部分がIT企業の名前を連ねる結果となり、今後はIT産業「以外」の企業における、条件設定や成長できる環境の整備、認知度の向上が課題となりそうだ、としている。
◆2025年卒エンジニア学生対象 就職希望企業ランキングTOP30
1位 ソニーグループ
2位 サイバーエージェント
3位 NTTデータグループ
4位 LINEヤフー
5位 ディー・エヌ・エー
6位 グーグル
7位 楽天グループ
8位 野村総合研究所
9位 アクセンチュア
10位 メルカリ
11位 任天堂
12位 トヨタ自動車
13位 リクルート
14位 アマゾンジャパン
15位 NTTドコモ
16位 富士通
17位 日本電気
18位 Sky
19位 パナソニック
20位 日本アイ・ビー・エム
21位 SCSK
22位 Sansan
23位 サイボウズ
24位 DMM.com
25位 Apple Japan
26位 freee
27位 伊藤忠テクノソリューションズ
28位 KDDI
29位 CARTA HOLDINGS
30位 セガ
