【中学受験2024】ねらい目校は?国公立は?…過去問の売れ行き前年比較で探る注目校<共学校編・後編>

 声の教育社より発売中の学校別過去問題集の出庫状況から、注目の共学校、ねらい目校を探る過去問出庫ランキングを紹介。ねらい目の私立校、国公立校の動向を探る。

教育・受験 小学生
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 そろそろ2024年度の中学入試に向けて志望校を決める時期。感染症対策や書類の準備など、気を抜けない日々を過ごす保護者も多いのではないだろうか。

 志望校との相性を確認するために、秋から冬にかけて取り組む定番の教材、過去問題集。人気校・難関校の中学入試過去問題集を取り扱う出版社として、知名度も信頼度も高い声の教育社より発売中の過去問題集の出庫状況から、注目の共学校・ねらい目校と国公立校の動向を探る。

過去問出庫率前年比較(共学校編・後編)

 3年間の出庫率(前年比)を見ていくと、2023年11月時点で昨年より出庫率が下がったが、ねらい目校と考えられる10校は、青陵85.5%、成城学園82.4%、明治学院73.2%、千葉日本大第一71.2%など。この4校は、ここ数年の出庫率は毎年上がっていたことから、偏差値が高くなり、今年はチャレンジ層が避けていることが考えられる。

過去問出庫率前年比較<共学校編・後編>

数字の見方例:校名 一昨年110%→昨年100%→今年95%
青稜 *106.2% → *108.2% → 85.5%
桜美林 99.0% → 92.4% → 85.1%
開智日本橋学園 117.8% → 94.0% → 83.6%
成城学園 111.3% → *110.1% → 82.4%
青山学院横浜英和 99.7% → 111.9% → 80.8%
日本大第一 114.1% → 96.3% → 79.5%
成蹊 *120.6% → 96.0% → 79.3%
明治学院 109.9% → 103.2% → 73.2%
千葉日本大第一 118.1% → 104.7% → 71.2%
城西大付城西 113.9% → 104.8% → 66.9%

*…品切れ

 国公立での出庫率上位1~10位を見ると、昨年より高いのは都立武蔵103.8%のみ。模試の結果からも公立一貫校志望者数は減少傾向で、コロナ禍に私立校の手厚い対応が目立ったことから、ここ数年加熱した首都圏の中学受験人気は、私立志望に傾倒していることが見て取れる。

都立武蔵 103.8%
横浜サイエンスフロンティア 97.5%
茨城県立中学・中等 97.1%
都立小石川 94.9%
都立大泉 93.3%
都立南多摩 92.9%
都立立川国際 92.7%
横浜市立南 92.0%
都立富士 91.4%
都立三鷹 91.4%

 YouTube「声教チャンネル」に自ら出演し、各種学校説明会等の講演や相談員としても引っ張りだこの声の教育社 三谷氏と後藤氏によると「昨年に比べて、中学受験業界全体が落ち着いている。中学受験の動きが変わる潮目の年かもしれない」と分析している。共学校のねらい目校、国公立校の過去問出庫率、各学校の注目の理由など詳しい解説は、YouTube動画で視聴できる。 

 10代の貴重な6年間を過ごす学校選び。ぜひ過去問の売れ行きや、気になる学校の出題傾向も参考にしていただきたい。

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◆声の教育社 三谷氏 プロフィール
 学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」等、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」他での執筆も多数。私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビが無いためやや世情には疎い。

◆声の教育社 後藤氏 プロフィール
 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。保護者として息子の中学受験も経験。三度の飯より過去問が好き。








《編集部》

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