5月3日は国民の祝日、憲法記念日。内閣府はその趣旨を「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する」としている。2026年の5月3日は日曜日と重なるため、5月6日水曜日が憲法記念日の振替休日となっている。憲法記念日は、昭和23年(1948年)制定の「国民の祝日に関する法律」によって定められた祝日の1つ。日本国憲法は昭和21年(1946年)11月3日に公布され、翌22年(1947年)5月3日に施行された。この施行日を記念したものが憲法記念日である。
「憲法」と聞くと難解なもののように感じられるかもしれない。しかし、その中身は、わたしたちが安心して暮らすための約束ごとであり、子供たちの未来にも深く関わるものである。この日を単なる祝日として過ごすだけでなく、お出かけの移動時間や家でゆっくり過ごす時間に、子供と一緒に「社会のルール」「これからの社会のあり方」を考えてみてはいかがだろうか。親子で同じ1冊を開き、「なぜこのルールがあるのか」「自分ならどう考えるか」と語り合う時間は、単なる知識の習得にとどまらない学びとなる。本記事では、親子で社会のルールを考え、憲法に親しむきっかけとなる16冊を紹介する。
動物から学ぶ絵本 3選
動物たちが登場する絵本は、子供にも身近で、憲法や社会のしくみをやさしく理解する入り口となる。話し合いの大切さ、選択と責任の意味、自由や権利とは何かを問いかける物語を親子で一緒にたどりながら、考えや思いを言葉にする。抽象的な概念も自分事として捉え、考える時間になるだろう。
『どうぶつ会議』
著:エーリヒ・ケストナー、ヴァルター・トリアー/翻訳:光吉夏弥
子供たちの未来のために…! 動物たちが集結し会議をひらく
『どうぶつせんきょ』
著:アンドレ・ホドリゲス、ラリッサ・ヒベイロ、パウラ・デスグアウドほか
選挙って? 民主主義って? リーダーは誰に?
『おりとライオン』
著:楾 大樹/イラスト:今井 ヨージ
憲法を「檻」に、権力を「ライオン」にたとえて憲法を考える
「平和」を考える絵本 5選
日本はなぜ平和なのか。その背景を考えるとき、憲法第9条の存在は避けて通れないテーマである。戦争の記憶や平和への願いをたどり、9条が生まれた理由や現代における意味を見つめ直すことができる絵本。過去を知り、今を考えることで、平和の重みと、その価値を守り続けることの意味が見えてくるはずだ。
『へいわとせんそう』
著:たにかわしゅんたろう/イラスト:Noritake
くらべてみる。へいわの〇〇とせんそうの〇〇
『さがしています』
著:アーサー・ビナード/写真:岡倉 禎志
主を失った物言わぬ物から、聴こえる声に耳を傾ける写真絵本
『かわいそうなぞう』
著:つちやゆきお/イラスト:たけべもといちろう
第二次世界大戦中の上野動物園で起きた「戦時猛獣処分」。語り継がれる悲しいぞうのお話
『へいわって どんなこと?』
著:浜田 桂子
日本の絵本作家が中国と韓国の絵本作家に呼びかけて実現した絵本
『へいわってすてきだね』
著:安里有生/イラスト:長谷川義史
6歳の少年の詩が絵本になった、沖縄県「平和の詩」最優秀賞受賞作品。
「憲法」を知る・考える本 4選
憲法の基本をやさしく伝える入門書から、文学的な言葉でその精神に触れられる本、音読を通して理解を深めるものまで、親子で学びを深められる本は、豊かな思考力を育む時間をつくってくれるだろう。読むだけで終わらせず、気づいたことや疑問を語り合うことで、憲法の意味を自分の言葉で考える力が育まれる。
『「けんぽう」のおはなし」』
企画・原案:井上 ひさし/著:武田 美穂
井上ひさしさんが小学生に語った「憲法」への思いが絵本に
『井上ひさしの 子どもにつたえる日本国憲法』
著:井上ひさし/イラスト:いわさきちひろ
「前文」と「第九条」を、井上ひさしさんが子供にも読める言葉に「翻訳」した1冊
『声に出して読みたい 小中学生にもわかる日本国憲法』
著:齋藤 孝/イラスト:ヨシタケ シンスケ
子供も大人も、音読×イラストでわかりやすい
『増量 日本国憲法を口語訳してみたら』
著:塚田 薫、長峯 信彦
わかりにくい言い回しが、口語訳ならスッと頭にはいってくる
「憲法」がわかるマンガ 4選
政治や憲法の仕組みを、マンガやクイズ、やさしい解説を通して楽しく学べる。マンガならではのストーリーやキャラクターのやり取りによって、難しい内容も直感的に理解しやすく、飽きずに読み進められる。日常生活とのつながりも実感しやすく、親子で読みながら疑問や気づきを共有することで、憲法を身近なものとして考えるきっかけになるだろう。
『マンガとクイズで楽しく学ぶ!政治と憲法』
監修:伊藤 賀一
図解、マンガで楽しく学ぶ。すべての漢字にふりがな付き
『のびーる社会 政治のしくみ 憲法・選挙・国際社会他』
監修:篠塚 昭司/イラスト:ブラックインクチーム
爆笑まんがでちょっぴり難しい政治のしくみがスラスラわかる
『マンガで楽しくわかる日本国憲法』
監修:川岸令和
オールカラー&マンガで楽しく読める。巻末に憲法全文を掲載
『マンガでわかる! 小学生のくらしと日本国憲法』
監修:木村草太
各章の最後に、調べ学習のテーマがあり、考えをまとめる学習へとつなげることができる
憲法記念日をきっかけに、親子で1冊の本を開き、言葉を交わす時間は、これからの社会を考える小さな一歩となるはずだ。


















