スマホの利用規約、常に目を通す人はわずか15%

 スマートフォンやタブレット端末の普及が加速している今、同時に、それらのユーザーを狙った個人情報の漏えい等、多くの問題が発生している。

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利用前に利用規約を読むか
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 スマートフォンやタブレット端末の普及が加速している今、同時に、それらのユーザーを狙った個人情報の漏えい等、多くの問題が発生している。特に、Androidアプリを介した情報流出については、様々な不正アプリの存在が確認されるなど、ユーザーの危機意識も高まっていると思う。

 そんな中、インターネットにおける共通ポイントプログラム「ネットマイル」等を運営するネットマイルは、「インターネットサービスやスマートフォンの利用規約・プライバシー」に関する調査を実施した。実施時期は3月30日~31日。インターネットによる調査で、有効回答数は1000サンプル。

 同調査は、ネットマイル会員の中から、「WEB 検索エンジン」「SNS」「スマホアプリ」「ポータルサイト」の利用者を対象に、スマートフォンの「利用規約」や「プライバシー」に焦点を当てて調査・分析したもの。その結果、個人情報漏れ等のリスクに対して警戒はしているものの、未だ多くのユーザーが、面倒だからという理由で、利用規約を読んでいないということが分かった。

 調査によると、インターネットサービスの利用前に利用規約を常に「読む」と答えた人はわずか15%。「時々読む」が約52%で、明確に「読まない」という人が約32%だった。「読まない」人にその理由を尋ねると、最も多いのが「めんどくさい」(88%)、次いで「時間がない」(26%)、「理解できない」(17%)となった。

 今年3月に米Googleがプライバシーポリシーを変更して、賛否両論様々な意見があり注目されたが、実は同じタイミングで利用規約についても改定し、半分以下のボリュームに簡略化している。このことについて知っているか聞くと、「知らない」が83%で圧倒的に。また、もしその他のサービスで利用規約が半分以下に改訂された場合、読むと思うかを聞くと、それでも「読まないと思う」や「わからない」といったネガティブな意見が55%と過半数を超えた。

 さらに、利用規約が契約であると認識しているか、という質問では、26%が「わからない」「ない」と回答。特に若年層ほど、利用規約が契約であるという意識が弱い傾向にあったという。

 この調査結果を見る限り、利用規約というものに対する意識は非常に低く思える。しかし、利用規約の内容についての質問では、「サービスによっては重要だと思う」とした人が95%にのぼり、個人情報に対する抵抗感を聞くと、「何に使われるか不明で怖い」(79%)、「漏れるのが怖い」(71%)といった回答が多い。以前、人気の無料メール・通話アプリ「LINE」が、意識の高いユーザーからの「範囲や用途がわかりづらい」という指摘を受けて、利用規約を改定したということがあったが、利用規約の重要性、個人情報漏えいのリスクについての認識は決して低くないといえる。

 それでも現状は、「めんどくさい」という感情が先行してしまい、多くの人が無条件で利用規約に同意し、サービスを利用している。

 前述のように、今は多くの不正アプリが出回っている状態であり、個人情報が詰まったスマートフォンの扱いにはくれぐれも注意が必要だ。例え不正なアプリ・サービスでなくても、個人情報を利用する以上、常にリスクは付きまとう。ユーザーは利用規約等の重要性を再度認識し、面倒であっても利用前にきちんと目を通し、おかしいと思うことがあれば利用を控えるなど、慎重にサービスを利用してもらいたいと思う。

“怖いけど、めんどくさい” スマホサービスの利用規約、常に目を通す人はたったの15%!

《白石 雄太@RBB TODAY》

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