震災遺児の地元大学志望者が50%に増加

 みちのく未来基金は8月21日、津波被害を受けた東北3県沿岸部の高校を訪問し、2013年春高校卒業予定の震災遺児について調査を行ったところ、地元大学への進学を希望する生徒が昨年の43%から50%に増加したと発表した。

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 みちのく未来基金は8月21日、津波被害を受けた東北3県沿岸部の高校を訪問し、2013年春高校卒業予定の震災遺児について調査を行ったところ、地元大学への進学を希望する生徒が昨年の43%から50%に増加したと発表した。

 津波被害を受けた東北3県沿岸部の高校で、2013年春卒業予定の震災遺児は150名、うち73%にあたる109名が8月1日現在、進学を希望(奨学金希望)しており、基金の必要金額は1億4千万円となっている。

 進学希望者のうち40%が国公立大学を志望しており、前年度の12%に比べて大幅に上昇している。これは、震災直後で受験勉強に十分取組めなかった2012年春高校卒業者に対して、2013年春高校卒業予定者は受験に向き合えていることが要因としている。

 志望学部に医学部、看護学部、栄養士、作業療法士、薬剤師など人々の命や健康・福祉に関わる進路を目指す生徒は全体の20%にあたる22名。震災をきっかけに命や健康・福祉に関わる職業につくことで、人々の役に立とうとしている傾向が希望進路に顕著に現れている。

 みちのく未来基金は、基金を通じ震災遺児に進学の夢を支援し、東北や日本のために貢献できる人材育成を目的に高校卒業後の進学支援を行っている。
《工藤めぐみ》

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