文科省、小中高向け体育実技指導資料の改訂版を公開

 文部科学省は9月10日、学習指導要項の改訂に伴い「学校体育実技指導資料 第7集 体つくり運動」改訂版を作成し、ホームページで公開した。小学1年生から高校3年生を対象とした体育指導の理論と実践について解説している。

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「学校体育実技指導資料 第7集 体つくり運動」改訂版
  • 「学校体育実技指導資料 第7集 体つくり運動」改訂版
  • 体育の分野 小学校から高等学校までの指導内容
  • 「体つくり運動」新旧の比較
  • 体力の向上に向けた指導の充実
 文部科学省は9月10日、学習指導要項の改訂に伴い「学校体育実技指導資料 第7集 体つくり運動」改訂版を作成し、ホームページで公開した。小学1年生から高校3年生を対象とした体育指導の理論と実践について解説している。

 初版は2000年3月に策定され、各学校で「体つくり運動」の授業の考え方と進め方の手引きとして広く用いられてきた。2008年の中央教育審議会答申で、運動する子どもとそうでない子どもの二極化や子どもの体力低下、生活習慣の乱れが指摘され、「生涯にわたって健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現することを重視し改善を図る」ことを重視した改訂が行われた。

 同資料は、「理論編」と「実践編」の大きく2つに分かれている。理論編では、「具体的な指導内容」や「評価方法」「Q&A」について解説し、実践編では、学年ごとの実践事例となっている。

 「体つくり運動」の領域の内容のうち、すべての学年で「体ほぐしの運動」が位置付けられた。また、小学校低学年と中学年では、直接体力の向上を目指すのではなく、基本的な動きを身に付けることに重点を置いた「多様な動きをつくる運動(遊び)」が新たに位置付けられた。

 「体つくり運動」と「体育理論」を除く、他の体育の分野では、小学校から中学2年生までは、従前の中学校学習指導要領で選択であった武道およびダンスを含めたすべての領域が必修となり、児童・生徒が共通の学習を行うこととなっている。そして、中学3年生からは領域の選択がはじまり、中学3年生および高校入学年次では、領域のまとまりからそれぞれ選択し学習した後、高校入学年次以降の学習では、必修を除くすべての運動領域の中から生徒自らが選択できるようにすることで、生涯にわたって取組むようなスポーツと出会い、主体的な学習に取組めるよう体育学習が進められていくという。
《工藤めぐみ》

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