釧路市「学力保障条例」で小中学生の学力向上を目指す

 北海道釧路市議会は12月14日、「基礎学力保障条例(通称)」を賛成多数で可決した。義務教育で習得する最低限の基礎学力を保障する本条例で、小中学生の基礎学力向上を目指す。

教育・受験 学習
釧路市の子どもたちの基礎学力の習得を保障するための教育の推進に関する条例(案)
  • 釧路市の子どもたちの基礎学力の習得を保障するための教育の推進に関する条例(案)
  • 釧路市ホームページ
 北海道釧路市議会は12月14日、「基礎学力保障条例(通称)」を賛成多数で可決した。義務教育で習得する最低限の基礎学力を保障する本条例で、小中学生の基礎学力向上を目指す。

 同市では、小中学生の学力低下に危機感をもつ有識者らが「釧路の教育を考える会」を立ち上げ、超党派の市議による「基礎学力問題研究議員連盟」を組織し、両者が連動して学力問題の検討を重ねてきた。同連盟は、11月5日に市議会に「釧路市の子どもたちに基礎学力の習得を保障するための教育の推進に関する条例案」を提案。12月14日の市議会で賛成16、反対10(棄権1)の賛成多数で可決された。

 当条例では、「学力」は客観的な数値指標で把握できるもの、さらに「基礎学力」は義務教育の過程で習得する読み、書き、計算の知識と技能、と定義。他に、市長、教育委員会、市立小中学校、議会および保護者の責務を明記している。罰則は設けておらず、努力義務規定となる。

 同市の学力向上を条例で定めるという新たな取組みは、義務教育の在り方に一石を投じることになるのだろうか。今後に注目したい。
《楠原 恵子》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top