文部科学省は4月にまとめた「人材力強化のための教育改革プラン」の「産業競争力強化のための国立大学改革」において、秋入学や外国人積極採用、英語による授業などを進め「世界大学ランキングトップ100に10校、国際的存在感を増大」するとしている。 また自民党は参議院選挙公約において、今後10年間で世界大学ランキングトップ100に日本の大学が10校以上入ることを目指し、大学のガバナンス改革、大学経営基盤の強化、教育・研究の高度化、外国人教師の増強を推進することを掲げている。 7月29日には、文部科学省が世界ランク入りを支援するために、10大学に対して100億円補助することを2014年度予算の概算要求に盛り込むとの報道もあり、Twitterなどで話題になっている。 これに対して文部科学省では、「概算要求に盛り込もうと、現在、教育再生実行会議で提言に盛り込んでいる段階で、まだ来年度の概算要求に入れたわけではない」としており、100億円という金額についても決まっていないとしている。 文科省は、これまでも外国人教員の積極採用や、海外大学との連携、英語による授業のみで卒業可能な学位課程の拡充など、国際化を断行する「スーパーグローバル大学」(仮称)を重点的に支援するとしており、今回の100億円補助もその動きの一つと考えられるだろう。 ではこの世界大学ランキングとはどのようなものなのか、また国内大学のランキングはどうなっているのだろうか。 世界大学ランキングは、世界中の高等教育機関をさまざまな指標により評価し、ランキングとして定期定期に発表されているもの。英クアクアレリ・シモンズ社の「QS世界大学ランキング(QS)」、英タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの「THE世界大学ランキング(THE)」、上海交通大学の「世界大学学術ランキング(ARWU)」が主要3ランキングとされている。 最新の、国内上位大学のランキングは以下のようになっている。◆THE世界大学ランキング(THE)2012-1327位 東京大学54位 京都大学128位 東京工業大学137位 東北大学147位 大阪大学◆世界大学学術ランキング(ARWU)201220位 東京大学26位 京都大学83位 大阪大学96位 名古屋大学101-150位 北海道大学◆QS世界大学ランキング(QS)201230位 東京大学35位 京都大学50位 大阪大学65位 東京工業大学75位 東北大学 なお、国内大学が数多くランキング上位に入っている「QSアジア大学ランキング2013」の国内上位10大学は、下記の結果となっている。◆QSアジア大学ランキング2013(1)9位 東京大学(2)10位 京都大学(3)13位 東京工業大学(4)15位 大阪大学(5)17位 東北大学(6)18位 名古屋大学(7)20位 九州大学(8)24位 北海道大学(9)32位 慶應義塾大学(10)34位 筑波大学