全国の公立小中高の土曜授業は1割にとどまる…文科省発表

 文部科学省は9月17日、2012年度に全国の公立学校で土曜授業を行った学校は1割以下だったことを発表した。土曜授業が「必要」と答えた都道府県の教育委員会は17%だった。一方、「必要ない」と答えた市区町村教育委員会は30.4%だった。

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土曜日授業を実施する必要性
  • 土曜日授業を実施する必要性
  • 土曜日授業における教育活動の内容
  • 土曜授業を行った理由
  • 土曜授業の課題
 文部科学省は9月17日、2012年度に全国の公立学校で土曜授業を行った学校は1割以下だったことを発表した。土曜授業が「必要」と答えた都道府県の教育委員会は17%だった。一方、「必要ない」と答えた市区町村教育委員会は30.4%だった。

 今回の調査における「土曜授業」とは、児童生徒の代休日を設けずに土曜、日曜、祝日を活用して教育課程内の学校教育活動を行うものをいう。

 調査は全国の公立学校30,258校を対象に行い、土曜授業を実施したのは小学校で8.8%の1,801校、中学校9.9%の966校、高校3.8%の142校で、全国で1割以下にとどまることがわかった。

 土曜授業における教育活動の内容は、9割の小中学校は保護者や地域住民などへの公開授業で、5割の小中学校で運動会や体育祭などの学校行事、4割が外部人材などを活用した道徳、総合的な学習の時間や特別活動だった(複数回答)。

 土曜授業を行った理由は開かれた学校づくりのためや、授業時間を確保するため、学力向上のためなどが挙げられた。

 今後、土曜授業を実施する必要性については、8つの都道府県の教育委員会、5つの指定都市教育委員会が「必要」と答えた。しかし、全国1,735市区町村教育委員会のうち30.4%の528が「必要ない」、58.7%の1,018が「どちらともいえない」と答えた。

 土曜授業の課題として、地域の教育活動などとの調整、部活動の日程と調整、教員の勤務体制の調整、教員の負担などが挙げられた。

 土曜授業を実施した公立小学校の都道府県別では東京都が全国最多。実施した1,117校のうち、588校が月に1回程度行っていた。全国学力テストで上位だった秋田県や福井県で実施した公立小学校は0校、下位だった北海道や大阪も0校だった。

 文科省は来年度、全公立校の2割実施を目指し、学校体制の整備や財政面などの支援をする方針だ。
《田中志実》

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