学童保育で身につけてほしいのは「集団生活への順応力」、キッズコーチ協会調査

 学童保育発展のための活動を行うキッズコーチ協会は、小学生の子どもを学童保育に通わせている母親を対象に、学童保育の実態調査を実施した。調査では、6割以上の母親が、学童保育で「集団生活への順応力」を身につけてほしいと考えていることが明らかになった。

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利用している学童保育の運営主体
  • 利用している学童保育の運営主体
  • 学童保育の利用頻度
  • 学童保育を利用する理由
  • 学童保育で子どもに身につけてほしいこと
  • 何年生まで学童保育を利用したいか
  • 学童保育に期待することは
  • 学童保育にどの程度満足しているか
  • 学童保育の指導員に期待すること
 学童保育発展のための活動を行うキッズコーチ協会は、小学生の子どもを学童保育に通わせている母親を対象に、学童保育の実態調査を実施した。調査では、6割以上の母親が、学童保育で「集団生活への順応力」を身につけてほしいと考えていることが明らかになった。

 調査は、首都圏、中京圏、近畿圏在住の30~49歳の母親412人を対象に、2013年7月下旬から8月上旬の期間、インターネットで実施された。女性の社会進出が進み、共働き世帯が増える中、学童保育については質・量の一層の充実が求められていくと考えられる。今回は、これまでほとんど調査されたことのなかった、利用者である母親の視点から見た、学童保育の利用実態や評価、今後の期待を明らかにすることが目的となっている。

 はじめに学童保育の利用実態について聞いたところ、約7割が公設を利用、約6割が週に5回(日)以上利用していることがわかった。週に5回(日)以上の利用が特に多いのは共稼ぎ世帯の68.4%、フルタイム勤めの人の81.2%だった。利用する理由は「放課後に家庭で子どもの面倒をみられない」との回答がもっとも多く84.5%となっており、共稼ぎ世帯ではこの回答が93.5%に上る。

 次に、学童保育に対する期待について、学童保育で子どもに身につけてほしいことを聞くと、「集団生活、集団行動への順応力」が66.3%ともっとも高かった。また、何年生まで利用したいかについては、小学校高学年(4~6年生)までの利用を希望する人が57.2%ともっとも多く、地域別では首都圏(54.7%)よりも中京・近畿圏(65.0%)の方が高かった。

 学童保育の満足度については、「学校や家から近い」(80.0%)、「行き帰りが安全」(70.1%)が高かった。一方、「勉強に集中して取り組める」(22.4%)の満足度が低い結果となった。

 学童保育の指導員に対する満足度は、「子どもが信頼できる人柄」「子どもと同じ目線に立つ」が6割以上と高く、「一人ひとりにあわせた指導ができる」が15.0%と低かった。指導員については、スキルや人数の充実などが期待を下回ったとの回答も2割弱に上っており、今後の課題になると考えられる。家計形態別では、共稼ぎ世帯の満足度が、専業主婦世帯よりも低くなった。

 今後の学童保育に対しては、「しつけにかかわる習慣づけ」(38.8%)、「体を動かす機会」(38.6%)を期待する声が多かった。また、指導員に期待することは、「子どもが信頼できる人柄」(51.7%)、「事故などを未然に防ぐ運営管理能力」(47.8%)が高くなっている。
《宮坂 英里》

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