たとえば、定期的な検診は専門医がいる時に通えば問題はありませんが、一般的なワイヤー・ブラケットの装置が外れるトラブルなどで緊急対応が必要な場合は、専門医以外の歯科医が対応することになるかもしれません。 その一方で、矯正歯科専門の医院に通うと、虫歯などといった矯正分野以外の治療は難しいことがあり、そのような場合は各分野の専門医を紹介することになります。専門医院を選ぶかどうかは、こういったメリット、デメリットを考慮した上で判断していただく必要があるかと思います。--転勤の可能性がある保護者もおり、転勤後の医院で治療が継続できるかどうかを心配されています。 最初に治療を受けた医院で、担当医が独自に開発した技術で治療を受けるなどといった特殊なケースを除けば、カルテもありますし、転勤先で医院を変えてもあまり治療の継続は問題にならないと思います。 大切なのは、転勤の可能性などをコンサルテーション時に伝えることです。転勤の可能性があれば、継続が不可能な技術を使うこともありません。私の医院では、外国人の患者様や留学されるお子様をお持ちの方も多いので、お子様が海外に出た場合でも保護者の方々が心配なく対応できる環境を作っています。 たとえば、インビザラインといった透明なマウスピースを使った矯正治療方法は、歯の動きを想定して事前に複数のマウスピースを用意するため、海外留学をするお子様でも対応できる場合があります。全寮制の英国の学校に留学しているお子様のケースでは、約3か月に1度の帰国時だけ調整することで治療が可能となっています。 もちろん、お子様の歯の状態や医院によっては、インビザラインの利用が難しい場合もあります。そういった場合には、転勤の可能性などをコンサルテーション時に伝えることで、医師が変わっても継続できる技術を使った治療をしてもらうことができると思います。◆治療期間や治療費について--治療期間や通院頻度について教えてください。 治療期間は、お子様の歯の状態によって大きく異なりますので、一概に目安をお話することは難しいのが現状です。治療期間は、治療方法によっても異なりますし、通院頻度にも影響します。 さきほどお話したインビザラインでは、患者様ごとに設定した定期的な間隔(約10日~2週間毎)で、ご自身で新しいマウスピースに交換してもらうため、通院頻度を比較的柔軟に調整することができます。--治療費についてはいかがでしょうか。追加費用を心配される保護者の方は非常に多いようです。