学校施設の複合化…効果的・効率的な施設・設備を

7月9日、文部科学省で、学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議「学校施設と他の公共施設との複合化検討部会(第5回)」が開かれ「学習環境の向上に資する学校施設の複合化の在り方について~学びの場を拠点とした地域の振興と再生~」(素案)がとりまとめられた。

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 「学校施設の複合化にあたっては、地方公共団体の公共施設関係部局と連携し、教職員や児童生徒、保護者、地域住民などの意見を取り入れつつ、地域の実情を踏まえて実施することが大切」。7月9日、文部科学省で、学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議「学校施設と他の公共施設との複合化検討部会(第5回)」が開かれ「学習環境の向上に資する学校施設の複合化の在り方について~学びの場を拠点とした地域の振興と再生~」(素案)がとりまとめられた。

 まず基本的な考え方については、冒頭に記した学校施設の複合化の検討を通じて「学校関係者と共に学校や地域の課題を共有し、その解決に向けて検討していくことは、質の高い学校教育環境の実現はもちろん、さらには地域コミュニティの形成、ひいては地域の振興・再生へとつながっていく」と強調。

 その上でポイントとして(1)学校教育環境の高機能化・多機能化(2)児童生徒と幼児や高齢者など多様な世代との交流(3)学びの場を拠点とした地域コミュニティの形成(4)学校活動を支える専門性のある人材の活用(5)効果的・効率的な施設設備―を挙げ、これを踏まえて実施していくことが重要と指摘する。

 施設・設備に関する(5)については「近年の厳しい財政状況の中、地方公共団体においては域内の公共施設について、老朽化対策をしつつ利用需要の変化などに応じるため、最適化を図ることが必要とされている」と現状を分析。こうした中で、学校施設についても「より効果的・効率的な施設整備の手法として、他の公共施設などとの複合化やPFI(※)の活用などを検討することも有効」としている。

 また公共施設の約4割が学校施設で、その多くは地域住民が通いやすい位置に立地。構造体としても耐震対策がなされて堅牢であることから「既存校舎や余裕教室を活用し、地域において需要のある公共施設等を整備することも、公共施設の効果的・効率的な整備という観点からも重要」と指摘する。

 ※ PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)=公共施設の建設・維持管理・運営を、民間の資金と経営能力・技術能力を活用して行う手法。

学校施設の複合化……5つのポイント重視し効果的・効率的な施設・設備を

《日本教育新聞》

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