3月2日、平成28年度埼玉県公立高校入試が実施された。全日制普通科の募集人員28,868人に対し、志願者数は35,698人で倍率は1.24倍。リセマムでは、スクール21の協力を得て、学力検査の「理科」の講評を速報する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。◆<理科>講評(スクール21 提供) 昨年と比べて理科の県公立入試は、全体として難易度が上がりました。一つ一つ聞かれている知識は難しいものではありませんが、いざ答えるとなると、どのように答えたらいいのか悩んでしまう問題が目立ちました。(1)小問集合 例年の7題から8題へ増えました。問1の震源の深さを浅い順に並べる問題では、迷った受験生が多かったかも知れません。(2)天気 難易度は例年通りでしたが、やや難しかった問1(2)の記述では、雲のでき方についての知識がきちんとあれば、普通に答えられる内容でした。(3)食物連鎖 この分野からは久しぶりの出題となりました。多くの中学校では中3の2学期以降で学習する内容なので、基本的な問題であっても、苦しんだ受験生が多かったのではないでしょうか。(4)化学 水溶液とイオンの問題でした。問1は濃度の計算問題でした。計算問題自体は単純な算数の繰り返しですが、慣れていないと時間がかかったり、解ききれなかったりしたかも知れません。問5の記述は、イオンや分子などの細かく正確な知識が必要でした。うろ覚えの知識では、しっかり書ききれなかったでしょう。(5)物理(光) 大問としては久しぶりの光の出題です。問3のレンズとスクリーンを移動させながら、像ができる位置を調べる問題と、問5(2)のゴーグルをつけて水中に潜ると空気中と同じように見える理由を書く問題は、多くの受験生にとって初めて見る問題だったのではないでしょうか。何となくわかっていても、解答としてまとめるのは難しかったかも知れません。難関校受験生の中にも、苦しんだ受験生がたくさんいたと思います。-- このレポートは2016年3月2日に速報としてスクール21により作成されたもの。 なお、スクール21は3月5日から27日まで、埼玉県各地で新中1年生から3年生とその保護者を対象とした「平成28年度高校入試報告会」を行う。報告会当日は、平成29年度から大幅に変わる新しい学力検査問題の分析や入試対策などをテーマに、平成28年度入試状況の報告と平成29年度入試展望を解説する。参加は無料で、各会場とも定員に達し次第参加応募を締め切る。申込みはスクール21のWebサイト申込みフォームから、または電話で申し込む。協力:スクール21