【高校受験2018】京都府公立高入試<嵯峨野高校京都こすもす科>講評…数学大幅に難化

 2018年2月16日(金)、平成30年度(2018年度)京都府公立高等学校入学者選抜について、前期選抜が実施された。リセマムでは、京進の協力を得て、嵯峨野高等学校(京都こすもす科)の学力検査講評を速報する。

教育・受験 中学生
2018年度京都府公立高校入試 前期選抜・共通学力検査<嵯峨野高校京都こすもす科>講評
  • 2018年度京都府公立高校入試 前期選抜・共通学力検査<嵯峨野高校京都こすもす科>講評
 2018年2月16日(金)、平成30年度(2018年度)京都府公立高等学校入学者選抜について、前期選抜が実施された。全日制課程の募集定員12,279人のうち、前期選抜の募集人員は5,407人。11,919人が志願し、志願倍率は2.20倍。リセマムでは、京進の協力を得て、嵯峨野高等学校(京都こすもす科)の学力検査講評を速報する。このほか、堀川高等学校(探究学科群)、西京高等学校(エンタープライジング科)についても、同様に掲載する。

◆嵯峨野高等学校 京都こすもす科 講評(京進 提供)

・英語
大問1 リスニング 〔標準〕
大問2 長文読解(物語文) 〔やや難〕
大問3 語彙 〔難〕
大問4 長文読解 〔やや難〕
大問5 整序作文 〔標準〕
大問6 英作文 〔難〕

 全体の問題構成は昨年と変化ない。大問2の物語文の文脈は平易だが、文章が長く、設問に答えるのにやや時間がかかったと思われる。また、物語の最後にある主人公の言葉を想像しての英作文も解答に時間を要する設問であった。大問3の語彙の問題は、検定教科書に掲載されている単語とはいえ、スペルまで問われるとなると正解できない生徒も多かっただろう。大問4も例年通り、やや難度の高い長文読解であった。大問6の日本文の英訳の難度もこれまでと同様に高い。「熱いうちに召し上がってください」を英訳できるかどうか、このあたりが合否の分かれ目になるだろう。

・数学
大問1 小問集合 〔やや難〕
大問2 平面図形 〔標準〕
大問3 整数問題 〔やや難〕
大問4 空間図形(三角すい) 〔やや難〕
大問5 座標平面上の2点間の距離 〔やや難〕
大問6 関数(格子点・回転体) 〔やや難〕

 解法方針の立てにくい問題が多く、例年より大幅に難化したといえる。大問1の小問集合は難度が高いが、比較的取り組みやすいことから、5問中3問程度は正解できる学力があれば、合格圏内に達するだろう。以降の大問で得点を重ねるためには大問4(1)、大問6(1)(3)といった高難度の典型問題の解法に習熟していることが前提となる。図形を中心に多くの問題を演習し、解法パターンを学習することで対応可能な問題も増えるだろう。

・国語
大問一 論説文 『モラルの起源-実験社会科学からの問い』亀田達也 〔標準〕
大問二 小説 『海の見える理髪店』荻原浩 〔標準〕
大問三 古文 「俊頼髄脳」 〔標準〕

 論説文、小説、古文の大問三題構成。昨年と比べ、小説は6割程度の文章量であったが、論説文、古文に変化はなかった。漢字、語彙に関する問題も含め、選択肢形式が多く出題される。選択肢の文が長いため、丁寧に読む必要があるが、今年は比較的正解を絞りやすいものが多かった。論説文では記述が減少し、抜き出し形式が増えた。標準的なレベルの問題が多く、対策をしてきた受験生にとっては取り組みやすい問題であったといえる。

・理科
1A 地学 太陽の高度 〔やや難〕
1B 地学 地層の傾き 〔やや難〕
2 化学 化学式と様々な化学反応 〔基本的〕
3A 生物 セキツイ動物のなかま 〔基本的〕
3B 生物 細胞の分裂 〔標準的〕
4 物理 電流と発熱、電力 〔やや難〕

 大問構成は昨年と同様であった。小問数も例年並み。大問1で、太陽高度の変化による地表が受ける光の量についての問いや、地層の傾きを図から考える問題など、地学分野で難問が目立った。大問2、3では化学、生物の基本的な知識が問われたが、条件をうまく整理する必要がある。化学では、化学式や化学反応式が問われるので、基本的なものは必ず書けるようにしておきたい。大問4では電流と発熱についての計算問題が出題された。物理は難化傾向にあるので、各単元の理解は深めておくべきだろう。

・社会
大問1 アフリカ 〔やや易〕
大問2 法と制度 〔やや易〕
大問3 四国地方 〔やや難〕
大問4 職業と人権〔標準〕

 大問4題構成は例年通りである。大問1はアフリカの地図から、気候や地形を問うだけでなく、歴史、公民分野からも出題された。大問2は法や制度に関する略年表からの基本的な問題、大問3は定番の地形図と徳島県の特色に関する問題、大問4は職業と人権に関する問題であった。短文記述は定番の問題であり、難度は高くない。一方、大問3の徳島県の問題は難度が高い。他の基本的な問題を的確に解くことで得点していくのがよいだろう。
---
 京進は関西・愛知を中心に全国で学習塾、個別指導教室を展開している。最新の脳科学に基づくオリジナル学習法であるリーチングメソッドは、自ら学ぶ力を育む学習法として高い効果を上げている。
--
 このレポートは2018年2月16日(金)に、速報として京進により作成されたもの。

協力:京進
《編集部》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top