【大学受験2019】福島大学「食農学類」新設など全学再編

 福島大学は、2019年4月に全学再編を行うことを発表した。食料・農業・農村問題を実践的に学ぶ「食農学類(仮称)」を新設するほか、既存4学類についても見直し、大学全体の教育改革に取り組む。

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福島大学 教育研究組織(学士課程)の改革(案)
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 福島大学は、2019年4月に全学再編を行うことを発表した。食料・農業・農村問題を実践的に学ぶ「食農学類(仮称)」を新設するほか、既存4学類についても見直し、大学全体の教育改革に取り組む。

 福島大学では、東日本大震災以降、被災地のフィードワークや地域おこし、自然再生エネルギー人材育成などに取り組んできた。2019年度の再編では、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故後、福島の食の安全と農業の再生・復興への期待が高まっていることを受け、「食農学類(仮称)」を新設。食と農の課題に主体的・創造的に取り組むリーダーを養成する

 「食農学類(仮称)」は、食と農をつなぐ農学専門教育を行うため、「食品科学」「農業生産学」「農業経営学」「生産環境学」の4コースを設置。福島県全域をフィールドとして、自治体や農業関係機関、企業などと密接に連携しながら、地域の課題解決を目指すなど、実践型の教育を行う。

 このほか、既存の「人間発達文化学類」「行政政策学類」「経済経営学類」「共生システム理工学類」についても、それぞれの強みや特色を深化させるため、改編を実施。「人間発達文化学類」は現行の3専攻を7コース、「行政政策学類」は現行の3専攻を2コース、「共生システム理工学類」は現行の3専攻を9コースに改編。「経済経営学類」には、経済学コース、経営学コース、グローバル・エキスパート・プログラムを設定する。

 福島大学では2013年7月、東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性核種の環境中の挙動を長期間にわたって調査・解析し、解明することを目的に環境放射能研究所を設置している。2019年4月には、大学院共生システム理工学研究科において、環境放射能学専攻の設置も計画している。

 大学全体の入学定員は、改編前後で変わらず、合計945人。改編後の学類別の入学定員は、人間発達文化学類260人、行政政策学類205人(昼間185人、夜間主20人)、経済経営学類220人、共生システム理工学類160人、食農学類100人。入学者選抜要項は、7月中旬に公表される。
《奥山直美》

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