『乗用車用ガソリンエンジン入門』著者:林義正発行:グランプリ出版定価:2800円(消費税除き)発売:2018年10月31日ISBN978-4-87687-360-91962年に日産に入社した著者は、当時の中央研究所で高性能エンジンや空気清浄化技術等の開発に携わったのち、スポーツエンジン開発室長、スポーツ車両開発センター長に就任。全日本スポーツプロトカー耐久レース3年連続選手権を獲得したほか、IMSA GTPレース4年連続選手権獲得、第30回デイトナ24時間耐久レースでは日本車として初優勝に導くなどの構成気を残したエンジニアだ。退職後は、東海大学工学部動力機械工学科教授に就任するなどで教鞭を執る。2008年には学生チームでル・マン24時間レースにチャレンジするなど、終始高性能エンジンの研究開発やレース活動に従事してきた人物である。本書は、著者が大学の教育現場に移った時に、学生たちが使っていた教科書が、あまりにも古い技術ばかりが取り上げられていたことに懸念を覚え、自らテキストとして作り上げたものだという。しかし、エンジン開発の現場でも活用されていることを知り今回復刊された。その内容はエンジン設計者の観点から、ガソリンエンジンの歴史や概要、構造、性能、排出ガスなどについて、クルマとその技術に興味のある人や、将来に技術者を目指したい人に向けて、図版を多用した類書の少ないわかりやすい技術解説書である。本書は、1995年刊行後に品切れていた同書を、著者の手で内容の確認を行い適正な修正を施し、さらに装丁を一新した新装版としたものである。