インターンシップ実施状況…公立中97.7%、公立高84.9%

 国立教育政策研究所は2020年2月26日、2018年度(平成30年度)における職場体験・インターンシップ実施状況等について公表した。公立中学校の職場体験の実施状況は、前年度の実施率より0.9ポイント下回り97.7%、公立高等学校は0.1ポイント上回り84.9%だった。

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  • 平成30年度職場体験・インターンシップ実施状況等結果概要(一部)
 国立教育政策研究所は2020年2月26日、2018年度(平成30年度)における職場体験・インターンシップ実施状況等について公表した。公立中学校の職場体験の実施状況は、前年度の実施率より0.9ポイント下回り97.7%、公立高等学校は0.1ポイント上回り84.9%だった。

 調査は、全国の国・公・私立の中学校および高等学校(全日制・定時制・通信制)を対象に、2018年度の中学校職場体験・高等学校インターンシップの全国的な実施状況を2020年(令和2年)1月現在で取りまとめたもの。

 公立中学校の職場体験の実施状況は、9,434校中9,219校と前年度より0.9ポイント下回り97.7%となった。実施期間は、「5日」の実施校が全体の11.6%と、前年度から0.4ポイント下回った。教育課程等への位置付けの状況では、「総合的な学習の時間で実施」が 78.3%、「総合的な学習の時間で実施し、特別活動の学校行事としても読み換えている」が 8.3%、「特別活動での実施」が7.4%。また、参加形態は、ほとんどが「原則として全員参加」となっている。

 国・私立中学校別の実施率は、国立が前年度より0.8ポイント下回り60.5%となった。私立は、前年度より1.6ポイント上回り34.5%。公立中学校における都道府県・政令指定都市別実施率が100%だったのは、秋田県、茨城県、新潟県、富山県、福井県、山梨県、愛知県、滋賀県、兵庫県、奈良県、愛媛県、仙台市、千葉市、川崎市、相模原市、静岡市、神戸市、岡山市、熊本市の11県8政令指定都市。

 公立高等学校(全日制・定時制)の実施率は、前年度より0.1ポイント上回り84.9%。職業に関する学科(全日制・定時制)全体の実施率は87.6%だった。教育課程等の位置付けの状況については、学科別でカウントし、「現場実習等教科・科目の中で実施」が12.6%、「『学校外における学修』として実施」が11.3%、「総合的な学習の時間で実施」が9.4%など多様な結果になった。なお、49.9%は「教育課程には位置付けずに実施」だった。

 学年別の体験生徒数は、2年生の割合が高くなっている。また、体験日数は「2~3日」が 49.7%ともっとも割合が高くなっている。実施している事前指導の内容についてもっとも重視しているものは、「インターンシップの目的を設定・確認させる指導」であった。また、実施している事後指導の内容についてもっとも重視しているものは「報告書やレポートの作成などインターンシップを評価させる指導」。

 国・公・私立高校別の実施率は、国立は15.0%、公立は83.9%、私立は47.2%だった。また、公立高等学校(全日制・定時制)における都道府県・政令指定都市別実施率が100%だったのは、福井県、徳島県、千葉市、浜松市、堺市、神戸市、岡山市、北九州市、福岡市、熊本市の2県8政令指定都市。
《田中志実》

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