コロナ禍の留学、イギリスは緩和…6か国の状況

 「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム~」は、2020年9月25日時点の各国大使館のコロナ禍における留学状況やビザ発給などの対応についてまとめ、Webサイトに公表した。

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留学状況やビザ発給の対応について
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 官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」は、2020年9月25日時点の各国大使館のコロナ禍における留学状況やビザ発給などの対応についてまとめ、Webサイトに公表した。

 トビタテ!留学JAPANは、新型コロナウイルス感染症の影響で、今後留学開始予定または一時帰国中の派遣留学生に対し、留学目的を達成するための新たな支援策を実施すことを決めている。Webサイトでは、各国大使館からの情報提供による、コロナ禍における留学をめぐる諸々の状況やビザ発給の対応についての情報をまとめた。

イギリス


 イギリスは、留学生の受け入れを行っている。秋からの留学生に向けて、「ready for you」というキャンペーンも行い、留学生の受け入れに対する政府の方針や大学のようすなどを配信している。留学生の受け入れもかなり緩和され、日本人に関しては2週間隔離を必要としない大学も増えてきている。対面での留学フェアが実施できないため、9月18日~12月17日の期間限定でオンラインの留学情報プラットフォーム「Study UK Connect」を設置することとなった。約35の英国大学が集い、個別にチャットや対話もできる仕組みがあり、英国留学に興味のあるアジア学生および保護者の参加を呼び掛けている。

イタリア


 イタリアは、大学留学の手続きはオンライン化し、音楽院・美術学院もこれに続く見通し。留学生・教育機関・領事館ビザセクションが共有しているシステムで、留学生がオンラインシステム上に手続きを行い、希望留学先の事務局が認証を行う。認証を得られたら、確認した領事館のビザセクションがビザを発行する。前期より対面式を再開した教育機関が多い。前期はオンライン授業となった場合、海外で受講している学生は1月までに入国すれば大丈夫だという。

オーストラリア


 オーストラリアは、国境閉鎖が続いているため、現在も留学生のオーストラリアへの渡航は認められていない。ロックダウンが継続している州もあるが、長期間新規感染者が出ていない州では、大学キャンパスがオープンしつつあり、対面授業が開始されているケースもある。対面授業再開後も、オーストラリア国外の留学生は、継続してオンライン受講ができる。オンライン受講も対面授業同様に正規の留学単位として認められている。オーストラリア連邦政府、州・準州政府では、少人数の留学生を段階的にオーストラリアに渡航させ、現地での留学を再開させる試験的取り組み(パイロット・プログラム)を検討中。

カナダ


 カナダは入国制限をしており、新規の留学生の入国が認められていない。すでに有効な就学許可証、もしくは3月18日以前に発行された就学許可証発給許可書(POEレター)を有する留学生は入国が可能。留学について、小中高はオンラインで受け入れるのは基本的には厳しいが、場合による。大学・カレッジははオンライン授業がメインになっているが、対面に戻している場合もある(州の管轄による)。

フィンランド


 フィンランドは、2020年9月中旬現在、直近2週間における10万人当たりの新規感染者数が25人以下の国(日本含む)については2週間の自粛期間なく入国できる。正規留学、visiting studentなど、大学ごとにフィンランドでの滞在許可を認定しており、絶対に対面式で受講しなくてはいけない場合は、特別に在留許可を出している。ただし、大学によって対応が異なるので大学への確認が必要。

アメリカ


 アメリカについては、在日米国大使館・領事館のビザ関連情報ページと新型コロナウイルス感染症関連の「アメリカ留学中」「留学予定の方向け」の情報が掲載されているWebサイトのリンクを紹介している。

 情報は9月25日時点のものであり、状況は刻々と変化しているため、ビザの申請は各国大使館へ確認する。ほかの詳細については、各国大使館や関連機関、各学校・大学のWebサイトを参照して最新情報を得ること。文部科学省は、外務省の感染症危険度レベル2以上の国、地域への留学、渡航は推奨していない。
《田中志実》

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