『鬼滅の刃』の原作は、吾峠呼世晴が2016年~2020年に「週刊少年ジャンプ」にて連載していた和風ダークファンタジーだ。
2019年4月から放送されたTVアニメで盛り上がりが加速し、「オリコン年間コミックランキング 2019」では「コミック作品別」ランキングでシリーズ初の第1位を獲得。そして2020年10月で累計発行部数1億部を突破した。
『鬼滅の刃』の舞台は大正時代。親兄弟を人喰い鬼に殺されてしまった少年・竈門 炭治郎(かまど たんじろう)が、唯一生き残るも鬼となってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を人間に戻す方法を探すため、鬼たちとの戦いに身を投じる物語である。
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2019年放映のTVアニメは、“竈門炭治郎 立志編”。
炭治郎が禰豆子とともに旅立ち、鬼を討つ組織・鬼殺隊(きさつたい)に入隊し、時を同じくして隊に入った仲間や<柱>と呼ばれる強力な剣士たちと出会い、鬼の始祖である宿敵・鬼舞辻 無惨(きぶつじ むざん)を倒す決意を固めながら、鬼殺隊士として成長していく姿を描いた。
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本作の見どころとしてまず外せないのは、兄・炭治郎と妹・禰豆子の絆だろう。
過酷な運命に巻き込まれながらも、ともに立ち向かっていく深い絆で結ばれた兄妹の姿は感動的だ。
また、シリアスな展開の合間で禰豆子が見せる天真爛漫な表情やしぐさに、思わずほっこりしてしまうファンも少なくない。
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また、劇場版『Fate/stay night[Heaven's Feel]』などで知られるufotableがアニメーション制作を担当しており、クオリティも抜群。リアルなアニメーションの中、白熱する戦いの場面でも和の情緒が感じられる演出がされ、作品の世界観が丁寧に描かれている。
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そして、兄弟の絆、仲間同士の友情だけでなく、敵である鬼たちのドラマもしっかり描いているところが印象的だ。
そもそも鬼は、もともとは人間であった。人だったときに不幸な人生を送った者が少なくなく、炭治郎は鬼たちの悲しみも受けとめながらも立ち向かっていき、観ている視聴者たちも鬼たちの過去・心情を理解して寄り添うことができる。
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そんな、敵に対してもどこか優しい視線が物語の中に存在しており、戦う厳しさとともに敵を思いやる優しさを教えてくれる深みのあるドラマ……これもまた、『鬼滅の刃』が大人から子供まで多くのファンの心をつかんだ人気の理由の1つとだろう。
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『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』は現在大ヒット公開中。
また、TVシリーズは「dTV」ほか動画見放題サービスにて配信されている。
(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable