【SDGs連載3】今の教育システムに疑問…自分を他人と比べないで

 環境活動家の谷口たかひさです。前回はヨーロッパと日本の教育の大きな違いの1つ、「自由と権利」について紹介しましたが、今回は「今の教育システム」についてお伝えしたいと思います。画像を見ながら読んでください。

教育・受験 小学生
今の教育システム
  • 今の教育システム
  • 「地球を守ろう!」代表の谷口たかひさ氏
 環境活動家の谷口たかひさです。前回はヨーロッパと日本の教育の大きな違いのひとつ、「自由と権利」について紹介しましたが、今回は「今の教育システム」についてお伝えしたいと思います。上の画像を見ながら読んでください。

先生「フェアな選抜のため、みんな同一のテストを受けてもらいます」
【試験】木に登ってください
生徒は、イヌ、サカナ、アザラシ、ゾウ、ペンギン、サル、トリ。

 試験をやるまでもなく、サルが高い評価を得るでしょう。これはバカげた話に思えるかもしれませんが、これが今の教育システムです。あらかじめ回答が用意された問題に対して、いくつ正しい回答を書けるか。それだけで、人が評価されたりします。学校の勉強をがんばることを否定はしませんが、生きるために必要な力や、人として大切なことは、他にもたくさんあります。

 「すべての人は天才だ。でも、サカナが木に登る能力だけで評価されるなら、サカナは残りの人生を、自分はバカだと信じて生きていく」これは、アインシュタインが言った言葉だとされています(諸説あります)。

 この話のバカさぐらい、自分を他の人と比べることには意味がありません。人は他の人と比べられることを嫌い、比べられれば比べられるほど自己肯定感が下がると言われています。ですが、もっとも自分自身を他の人と比べているのはあなた自身だったりします。そして、あなたに一番影響を与えるのは、他の誰から言われる言葉でもなく、あなた自身が自分の口で発し、自分の耳に聞かせる言葉です。

 だから、他の人と自分を比べることをやめ、自己肯定感を上げ、活き活きと生きていきたかったら、「私は私だから(僕は僕だから)」を口グセにしましょう。どうか勉強の得意不得意とか、学歴とか、運動が得手不得手とか、容姿とかで、自分のことを判断しないであげてください。もちろん、自分の子どもも。別の人間なので、比べることに何の意味もありません。

 小学校で講演をするとき、同じ話をします。そうすると、小学生の子が涙を流します。よっぽど、勉強とか運動とか容姿とかで、自分のすべてを判断されてきたのかもしれません。思わず、つられてしまうときもあります。あなたはあなたで、その子はその子です。生きているだけで100点満点です

谷口たかひさ
1988年生まれ。大阪府出身。10代の時にイギリスの大学へ留学する費用をつくるため、インターネットビジネスで起業。イギリスの大学を卒業後、アフリカはギニアでの学校設立プロジェクト、グローバルIT企業の取締役(COO)、ドイツへの移住、起業などを経験。
2019年、ドイツで気候危機の深刻さを目の当たりにし、「みんなが知れば必ず変わる」をモットーに「地球を守ろう!」を立ち上げ、気候危機の発信や講演を開始。2020年9月末現在までに世界15か国でツアーを行い、日本は7か月で47都道府県300講演を達成。
趣味は旅と勉強で、訪れた国は60か国、保有資格は国際資格や国家資格を含め40個。
発信はおもにInstagram(ID: takahisa_taniguchi)、Facebook、ブログ「本当に価値のあるものは?」に力を入れている。
《谷口たかひさ》

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