【大学受験2021】国公立前期欠席率は上昇、私立志願者は大幅減…河合塾

 河合塾は2021年2月26日、大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに「国公立大前期日程の受験状況」と「2021年度主要私立大志願状況」を掲載した。国公立大学前期日程の欠席率は7.1%と上昇し、主要私立大学の志願者数は大幅減が見込まれている。

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河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」
  • 河合塾の大学入試情報サイト「Kei-Net」
  • 国公立大前期日程1日目第1時限目の受験状況(文部科学省資料より集計) (c) Kawaijuku Educational Institution.
  • 私立大 大学グループ別志願状況 (c) Kawaijuku Educational Institution.
 河合塾は2021年2月26日、大学入試情報サイト「Kei-Net」の入試・教育トピックスに「国公立大前期日程の受験状況」と「2021年度主要私立大志願状況」を掲載した。国公立大学前期日程の欠席率は7.1%と上昇し、主要私立大学の志願者数は大幅減が見込まれている。

 「国公立大前期日程の受験状況」は、2月25日より実施されている国公立大学の前期日程試験の受験状況について、文部科学省の発表をもとに河合塾がまとめたもの。

 これによると、1日目第1時限目の受験者数は19万8,972人、欠席者は1万5,187人、欠席率は前年度比0.3ポイント増の7.1%。欠席率は近年、国立、公立ともに上昇傾向にあり、2021年度は国立6.6%(2020年度6.2%)、公立8.9%(同8.7%)だった。

 大学別でもっとも欠席率が高かったのは、愛媛県立医療技術大学の27.8%。161大学のち、欠席率が1割を超えたのは54大学で、2020年度の41大学から大幅に増加した。欠席率が低かった大学には、例年どおり、東京大学、東京芸術大学、東京工業大学、一橋大学、京都大学などがあがった。

 一方、「2021年度主要私立大志願状況」では、主要私立大学の1期(2月)入試の志願者数が出そろった2月25日時点の志願者集計から、河合塾が2021年度入試を分析。2月25日時点で志願者数が判明した全国107の私立大学の状況をまとめている。

 2021年度の一般選抜の志願者数は、全体で前年度から約30万人減少し、前年度比88%。「14年ぶりの志願者減となった前年入試に続き、2年連続で減少となる可能性が高い」という。高い減少率の要因については、「大学志願者数の減少に加え、出願校数を抑える受験生が例年以上に多かった」と分析。合格者数は増加し、倍率はダウン。共通テスト方式は前年度比94%と、一般方式と比べて減少率は小幅にとどまった。

 大学グループ別に志願状況で見ても、志願者は全グループで減少しており、「早慶上理」「MARCH」「関関同立」グループなどの難関大グループも約1割の減少となった。早稲田大学と上智大学の入試改革の影響から、「早慶上理」グループの共通テスト方式は増加率の高さが目立った。2021年度共通テスト方式の受験料を一律免除した千葉工業大学に志願者が集まった影響から、「首都圏理系10大学」グループでも共通テスト方式で志願者が増加した。

 「2021年度主要私立大志願状況」ではこのほか、各地区主要大学の志願状況なども紹介している。
《奥山直美》

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