【高校受験2021】北海道公立高入試<社会>講評…昨年と同程度

令和3年3月4日(木)、令和3年度(2021年度)北海道立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「社会」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

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【高校受験2021】北海道公立高入試<社会>講評
  • 【高校受験2021】北海道公立高入試<社会>講評
 令和3年3月4日(木)、令和3年度(2021年度)北海道立高等学校入学者選抜の学力検査が実施された。リセマムは、練成会の協力を得て、学力検査「社会」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。

<社会>講評
(練成会 提供)



 特徴…昨年と同程度

 昨年同様、大問4題(小問集合・地理・歴史・公民各1題)が出題された。小問数は昨年より4問少ない39問。3分野の配点は地理20点、歴史21点、公民19点と、バランスよく出題されている。完全解答の問題が昨年より1問多い17問出題された。漢字指定の問題は6問。記述問題は例年通り3問出題され、大問2では4点配点となった。

 大問1の小問集合問題は、各分野の基本事項を問う問題。問1地図中の4つの都市を、東京との時差が小さい順に並べる問題が出題された。また、問4北方領土の島(群島)の面積をまとめた表に当てはまる歯舞群島、国後島、択捉島をそれぞれ選ぶ問題は、島(群島)の位置を覚えていないと難しい問題だった。

 大問2は、中世から現代までの社会の様子、文化、経済を中心とする問題。問2 15世紀における日本の様子について述べた文をすべて選ぶ、問3 十三湊のおおよその位置を地図中から選ぶ、問5 ロシアが行ったことを年代の古い順に並べる問題は難度が高い。歴史では、年代に関する問題が必ず出題されるので、流れと合わせて年代も覚える必要がある。また、歴史上のできごとにかかわりのある場所や史跡の位置なども必ず覚えておきたい。

 大問3は公民、日本国憲法と基本的人権に関する問題。問2 憲法条文に関する問題と自由権の具体的な例として適当なものをすべて選ぶ問題が出題された。主要な憲法条文は穴埋めで出題されやすい。問3 環境権を答え、写真の建物を見て、この権利を保障するために施されている工夫と、周りの建物にもたらす効果を「日当たり」という指定語句を使って書く問題では、工夫と効果を明確にして書くことがポイントだった。

 大問4は、世界地理と日本地理に関する表やグラフを使った問題。世界地理□A問1 スウェーデン、フィリピン、日本、カナダの特色をまとめた表に当てはまる国をすべて選ぶ完全解答の問題、問2 1975年から2015年における日本のブラジルからの輸入総額を示した表をもとに、グラフを作成する問題が出題された。日本地理□B問1 冬に吹く日本付近の季節風が、日本海側に多くの雨や雪を降らせる理由を書く問題では、大陸では乾燥している季節風が日本海を渡るときに大量の水蒸気を含むことを書く表現力が求められた。

 大問1の小問集合問題は基本事項が多く、教科書レベルの知識を整理して覚えておく必要がある。大問2から4は、難度の高い問題もあり、完全解答が多く出題されることから、単に用語を暗記するだけでなく、できごとの時代背景や、統計資料から時代名、国、都道府県名を判断できる力をつけることが大切。特に地理は、教科書だけでなく地図帳や参考書も活用して、国や都道府県の特色やデータを覚えること。また、覚えている知識を使って、できごとの内容や原因、理由などを正確に書く表現力も必要である。最後に、北方領土に関する問題は10年連続で出題されている。

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 このレポートは令和3年3月4日(木)に速報として練成会により作成されたもの。

協力:練成会
《編集部》

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