就活でのデータ利活用、学生はメリット明示で賛成75%

 「HRにおけるパーソナルデータテクノロジーの利活用研究会」は、2020年度の第1回に続き、第2回「就職活動におけるデータ利活用についての意識調査」を実施して結果をまとめた。学生にメリットがある場合のデータ利活用に対しては、74.6%が賛成、反対は4.3%だった。

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就職活動におけるデータ利活用に対し、期待したい・できそうだと思うこと
  • 就職活動におけるデータ利活用に対し、期待したい・できそうだと思うこと
  • 就職活動におけるデータ利活用に対し、不安や懸念を感じること
  • パーソルホールディングス グループコミュニケーション本部本部長 木下学氏
  • エクサウィザーズ はたらくAI&DX研究所所長 安田幸代氏
 「HRにおけるパーソナルデータテクノロジーの利活用研究会」は、2020年度の第1回に続き、第2回「就職活動におけるデータ利活用についての意識調査」を実施して結果をまとめた。学生にメリットがある場合のデータ利活用に対しては、74.6%が賛成、反対は4.3%だった。

 調査は、2021年11月5日~2021年11月9日の期間中、全国の18~29歳の個人の大学生・院生で在校中に就職活動を予定する者または完了者、1,270名を対象に、インターネット上で行われた。

 就職活動におけるデータ利活用について賛否を問う質問では、全体では、「とても賛成」「賛成」「やや賛成」をあわせた賛成が2020年度の56.8%から2021年度の58.7%へ増加、「やや反対」「反対」「とても反対」をあわせた反対は2020年度の11.2%から2021年度は10.6%へと減少した。学生にメリットがあるの場合の賛否は、「とても賛成」「賛成」「やや賛成」をあわせた賛成は2020年度の72.8%から2021年度は74.6%へ増加、「やや反対」「反対」「とても反対」をあわせた反対も2020年度の4.0%から4.3%に増加した。

 また、就職活動におけるデータ利活用に対して期待したいことやできそうだと思うことを問う質問では、選考前の「手間の改善(エントリーシートが不要になる)」、選考過程の「企業とのマッチング向上(相性がわかる、ミスマッチが減る)」、選考後の「選考結果のフィードバック」、入社後の「ミスマッチによる離職率低下」が上位となった。

 一方で、就職活動におけるデータ利活用に対して不安や懸念を感じることを問う質問に対しては、先入観を生みかねないことや、情報利用の透明性対する懸念」が上位となった。

 「HRにおけるパーソナルデータテクノロジーの利活用研究会」は、総合人材サービスのパーソルホールディングスとAIを利活用したサービスによる社会課題解決に取り組むエクサウィザーズが2021年2月に発足させて主催するもの。2021年2月に発表した第1回「就職活動におけるデータ利活用についての意識調査」の結果も公開している。

 第2回の調査結果について、パーソルホールディングス グループコミュニケーション本部本部長の木下学氏は、第1回と比較して学生にメリットがある場合のデータ利活用に対するポジティブな意見が増えた背景としてコロナ禍で大きく変わった就職活動のあり方を指摘。「オンライン選考・面接が増えたことによって、選考から内定までの過程においてきちんと見てもらえているのかという不安や、一方的に企業から選ばれるように感じるなどの不透明感・不公平感を抱く学生が増えたことで、データ利活用により就職活動のプロセスを改善できると期待感が醸成されたことが要因の1つ」と推察。一方で「データ利活用にあたり学生が企業に求めることとして何のデータをどのように役立てるかの明示が重要視されていることも明らかとなった」としている。

 また、エクサウィザーズ はたらくAI&DX研究所所長の安田幸代氏は、「学生からのデータテクノロジー活用によるより良い就職活動の変化への期待がこれまでと比べてより大きくなっている」と考察している。

 同研究会は、調査結果を踏まえた企業対象のオンライン勉強会を、2022年2月25日午後4時~6時に無料で開催する。

◆オンライン勉強会「2022新卒採用におけるテクノロジー・データ活用の現状と課題 学生調査レポートとソフトバンク、セプテーニ2社の先端取り組みから考える」
日時:2022年2月25日(金)16:00~18:00
会場:オンライン開催(Zoomウエビナーを予定、申込み者に追って案内)
対象:法人の担当者
募集人数:200名(先着順)
参加費:無料
申込方法:オンライン勉強会参加申込みフォームより申し込む
《増田有紀》

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