ヤングケアラー支援、東京都がマニュアル作成

 東京都は2023年3月27日、「ヤングケアラー支援マニュアル」を公表した。早期の発見や支援につなぐことができるよう、支援の流れやポイント、関係機関の連携体制等を盛り込んでいる。学校や保健医療等、支援機関別の概要版マニュアルもあり、併用して活用できる。

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 東京都は2023年3月27日、「ヤングケアラー支援マニュアル」を公表した。ヤングケアラーについて認識を深め、早期の発見や支援につなぐことができるよう、支援の流れやポイント、関係機関の連携体制等を盛り込んでいる。学校や保健医療等、支援機関別の概要版マニュアルもあり、併用して活用できる。

 ヤングケアラーとは、一般に本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話等を日常的に行っている18歳未満の子供のこと。東京都は、地域で関係機関が緊密に連携し、ヤングケアラーに早期に気付き、見守り、寄り添いや具体的な支援につなぐことができるよう、実践的な支援マニュアルを作成した。ヤングケアラーを支援する自治体担当者、支援機関・支援者(児童福祉、学校、その他の福祉分野等)を対象としている。

 マニュアルは3部構成。「総論編」として、1~2章でヤングケアラーに関する概念や支援の基本方針、3~5章で支援に関わる機関、つなぎ役とした配置予定の「ヤングケアラー・コーディネーター(YCC)」の役割、支援の全体像・基盤整備について示している。6~9章の「実践編」では、ヤングケアラーと思われる子供に気付いてから支援までの一連の流れやポイントを解説。10~11章の「参考」では、支援関係機関・窓口一覧や具体的な事例を掲載している。

 また、「すぐに動ける」ために支援分野ごとにポイントや事例をまとめた「支援機関別概要版マニュアル」も作成。「児童福祉関係機関編」「教育関係機関(学校)編」「生活福祉関係機関編」「障害福祉関係機関編」「高齢者福祉関係機関編」「保健・医療関係機関編」の6種類ある。

 マニュアル本編や概要版は、東京都福祉保健局Webサイトに掲載。関係機関内での研修等に使用できるよう、PDF形式の他、可変媒体(パワーポイント)でも提供しており、書き込み等も工夫して活用してほしいとしている。

《奥山直美》

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