2025年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。
リセマムでは昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。
本記事でご紹介するのは、学習院女子中等科。東京都新宿区にある中高一貫の女子校だ。科長・増渕哲夫先生からのメッセージの他、特色のある学び方、理系に強い理由等を紹介する。
教育方針
その時代にふさわしい知性と品性を身につける
学習院女子中・高等科の前身は昭憲皇太后の思し召しで明治18（1885）年に設立された華族女学校です。その後、下賜された御歌「金剛石 水は器」は本校の教育方針の重要な柱となっております。生徒は、ダイヤモンドの原石である自分を磨き、優れた良い友達と一緒に勉学の道に進み、切磋琢磨しながら学校生活を送ります。学校に通底しているのは、「磨く」ということです。また、本校は設立当初から「その時代にふさわしい知性と品性を身につけること」を掲げ、全人格的な陶冶を目指しています。知性と品性は良い環境の中で、時間をかけて身につきます。人生の中で若葉萌ゆる年代である中学・高校時代に、良い環境、豊かな時間を提供します。
本校の授業や学習のあり方は「本物に触れる 過程を大切にする 表現力を身につける」です。
実験・実習をはじめ、本物に触れる機会を多く設け、自ら考え、友と深め合い。的確に表現する力をつけることを目標としています。すぐに役立つことは、すぐに役立たなくなります。卒業後の自分に残るものは、自分で実際に手を動かしたこと、本当に熱中したこと、しっかりと時間をかけたことです。6年間の一貫教育の中で、「進度より深度」を大切にして授業を展開していきます。委員会・部活動・行事などの活動も盛んで、生徒たちが自ら考え企画し活動することを重視しています。そしてその多様な経験の延長線上に、将来、凛として社会に在る人間への成長があります。
中学・高校時代は、自分が何者であるかを模索する時期です。時に行きつ戻りつしながらも、緑豊かな広々としたキャンパスで、自分の芯を育むことを、私たちは応援しています。
どういう学び方をするの？
自ら学ぼうとする姿勢を尊重し、生徒の主体性を重視した教育に学校全体で取り組んでいます。教員の側から一方的な知識の詰め込みや暗記に偏らないように留意し、授業運営や講義形式を工夫し、充実した教育施設を活用した実験・実習を積極的に取り入れています。
カリキュラムは、中・高一貫の観点から作成しています。中1から高1の4年間は基礎学力の充実と応用力形成のため、国語・数学・英語を基準時間より多くし、体育・芸術・家庭科をバランスよく配分しています。高2、高3では文系・理系のコース別でそれぞれの進路に合った科目を選択し、学びを深めていきます。どの教科も基礎・応用・発展の流れで6年間の教育計画を立てており、高い学習効果を実現しています。また、教科の特性に応じて、20人前後の少人数クラス編成を実施し、丁寧な学習指導と得意分野を伸ばす指導の両立を担っています。
きめ細やかな指導を行うとともに、質問や発言が自由にできる雰囲気を大切にしています。英語は、6年間一貫して分割授業を行っており、口頭練習や発表の機会も多く、コミュニケーション能力の育成に成果をあげています。また「表現する能力」を育てる学習に重きをおいています。考えたこと、言いたいことを的確に伝える文章表現力・構成力や論理的思考力を養うために、全教科でレポートを重視しています。
豊かな緑の中にある理想的な学習環境！
都心にありながら、校地が東京ドームの1.4倍と広大で、空を広く感じ、溢れる緑に囲まれた広大なキャンパス内に「知性と品性を身につける」教育理念にふさわしい学び舎があります。校舎内には、多彩な実習室や専門教室などが数多く用意されています。総合体育館の1階はプール、2階はアリーナで、第二体育館には和室が併設されています。屋外には全天候型のテニスコート（隣接するバレーボールコート4面も兼用可能）と広いグラウンドがあり、授業や部活動で活用されています。
学校概要
所在地：東京都新宿区戸山3-20-1
アクセス：東京メトロ副都心線「西早稲田駅」徒歩3分または東京メトロ東西線「早稲田駅」徒歩10分
電話番号：03-3203-1901（代表）
