【とっておきの私立中学校2025】日本工業大学駒場中学校…人柄を育み、圧倒的な基礎学力を養う

 「中高6年間一貫教育を考える会」発行の中学受験情報誌『とっておきの私立中学校』と連携し、注目の私立中学校を紹介する本企画。本記事では、日本工業大学駒場中学校を紹介する。

教育・受験 小学生
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駅に向かう途中にある光風塾。受験生のやる気を引き出す校内進学塾
  • 駅に向かう途中にある光風塾。受験生のやる気を引き出す校内進学塾
  • 日本工業大学駒場中学校長 大塚勝之先生
  • アウトプット能力を自然につける「ファイトノート」は子供たちの状況を三者で共有できる
  • 【とっておきの私立中学校2025】日本工業大学駒場中学校…人柄を育み、圧倒的な基礎学力を養う
  • 「にちこま文学全集」を用いた国語のプログラムは、英語、社会、理数系などの科目にも連動していけるアクティブな読書体験
  • 生徒たちの憩いの場である屋上庭園の片隅は都心の養蜂場

 2025年度の中学受験を目指すご家庭は、そろそろ第一志望校・併願校を決定する時期だろう。

 リセマムでは昨年に引き続き「中高6年間一貫教育を考える会」と連携し、お勧めの私立中学校をピックアップ。同会が発行する『とっておきの私立中学校』の中から抜粋して、注目校の魅力をお伝えしていく。

 本記事でご紹介するのは、日本工業大学駒場中学校。東京都目黒区にある進学型中高一貫の共学校だ。学校長・大塚 勝之先生からのメッセージの他、特色のあるプログラム等を紹介する。

入試情報

教育姿勢と実践

教育姿勢「まじめでなければ、いいものはできない」

 創立以来、大切にしてきたことは生徒に向き合うときに私たち教員が発する熱です。これが、日駒教育の根源です。私たちが長い間、ものつくり教育を通して推進してきたことは、「まじめでなければいいものはできない」という事実の確認です。実は“いいものをつくりだす”ためには、時間を守る、気持ち良い挨拶をする、服装を整える、整理整頓をきちんとする、といった基本的な生活習慣が重要になります。さらに、どこまでも良いものに仕上げようと自分に厳しい姿勢を貫くことが求められ、グループ作業にもなるので、周りと、ときには厳しく議論する展開になるかもしれません。その時こそ仲間として、できる限り優しい気持ちで接しながら、全員でより良いものに仕上げていく協力が必須となります。つまりこれが「人柄を育む」ことになるのです。人柄を育むことは、今後も日駒の根本精神、日駒の文化として、守り育てていかなければなりません。それは中高の6年間だけでなく、一生かけて育てていかなければならないことではないか、と考えています。学習面においては、特に中学生時代は“圧倒的な基礎学力の養成”を目指すことを大切にしています。その基礎学力をしっかりと着実に自分のものにした上で、高校の進路指導、難関大学の合格へと繋げていきます。日駒の文化である「人柄を育む」ためには教員も生涯をかけての取組みになります。生徒諸君への指針であるとともに、私共教員ひとりひとりの生涯の指針でもありたい。そのようにして、教職員みんなで教育運営に取り組んでいきます。

日本工業大学駒場中学校 校長 大塚勝之先生

日駒名物「ファイトノート」の役割

 入学してきた中1、中2生に配られるのが、日誌と学習課題を組み合わせた日駒独自の「ファイトノート」です。家に帰ったら、その日の学習の中身を記して朝のホームルームで提出。その日のうちに先生が感想などのコメントを書いて戻します。

 この小さなノートは保護者の欄もあるので、生徒、保護者、先生が今の子供たちの状況を共有できるというメリットがあります。それに加え、子供たちのアウトプット能力を自然につけるという利点もあります。自分で書いた字で自分の考えをアウトプットする、この大切な訓練を2年間掛けてしっかり体得すること、それがファイトノートの大きな役割です。

言語能力を高める「能動的読書体験」

 「能動的読書体験って何?」と思われるかも知れませんが、同校のそれは単に読書をしただけで終わらず、読書体験を通してさまざまな人生や未知の世界を仮想体験し、それを自分の言葉で表現するという読書プログラムです。

 使われる教材はオリジナルの「にちこま文学全集」。各学年別に国内外の小説、評論、エッセイ、詩歌、古典などのジャンルから選ばれたさまざまな文章に触れることで、読解力・思考力・表現力、そして豊富な語彙から自分なりの考え方や気持ちの出し方を学んでいきます。これは国語科のプログラムですが、英語科や社会科、さらに理数系などの科目にも連動していけるアクティブな読書体験です。

最難関大学への進学をアシストする「日駒光風塾」

 工業大学の名前を冠していながら、現在同校は完全普通科専一校です。そうなると求められるのは、進学を踏まえた総合的な学力アップの施策です。その進学力(卒業生数に対する合格実績数でみて)はここ数年急激に上昇してきていますが、それを支えているのが同校の大学進学支援センターの活動です。生徒の個別指導の場や卒業生チューターが実践指導するチュータールームの運営や進学に向けた各種の補習・講習・講座などに加えて、最難関大学受験を支援する画期的な校内塾を9年前に開設しました。

 「日駒光風塾」という名前の学内進学塾は、進学指導歴20年のベテラン塾頭を筆頭に、現役大学生が難関大学受験プログラムを作成して、より高い目標を掲げる生徒たちを実践指導しています。しかも受講料は無料というのが、同校の本気度を表しています。さらに光風塾は、校外の駅間近の建物にあり、移動に時間がかからないのも魅力です。

 年2回の選抜試験で入塾が決まります。対象となるのは受験を志す高校生だけだったのですが、一昨年の夏休みからその受入範囲を中学生まで拡げました。それが「光風塾ジュニア」です。中学2年生、3年生を対象に、その時期から難関大学受験に必要な基礎学力に加えた応用力を養成していくというプログラムです。光風塾ジュニアへの入塾は中2、中3ともに最大40名程度。「楽しく伸ばす光風塾ジュニア」という基本コンセプトのもと、週2回、本校舎内で17時30分から2時間授業が行われます。

駅に向かう途中にある光風塾。 受験生のやる気を引き出す校内進学塾

部活動情報

写真を見ただけでは校舎の屋上とは思えない、日駒屋上庭園

 都心の真ん中にある同校の校舎には、空間をうまく生かすさまざまな工夫があります。その最たるものが屋上庭園です。人工芝が敷かれたその広さは、庭園というよりも屋上のグラウンドでしょう。遠くには渋谷や新宿の高層ビルが、近くにはお隣の東京大学駒場校舎の森や時計台がすばらしい眺めを作ってくれます。

 初めてこの屋上にのぼった保護者たちは、その眺めに感動してしまいますが、生徒たちにとってはお弁当を広げたり、友達とおしゃべりを楽しんだりする憩いの空間です。使い方はいろいろ。季節に合わせて多様に楽しめそうです。

 さらにこの庭園の片隅はなんと、ニホンミツバチの養蜂場となっています。現在園芸養蜂部の生徒たちが実際に蜂を飼育しており、おいしいハチミツを採取しています。そのほか、校舎西側に延びるホップも、暑い季節には窓を覆う緑のカーテンとなります。都心の学校でも自然を多く取り入れる、これも同校の自慢です。

アクセス

学校概要

所在地:東京都目黒区駒場1-35-32
アクセス:京王井の頭線「駒場東大前駅」徒歩3分、東急田園都市線「池尻大橋駅」徒歩15分「駒場バス停」徒歩3分、「大橋バス停」徒歩12分
電話番号:03-3467-2130

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《編集部》

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