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少年合唱団の危機、少子化と資金不足が影響…新たな挑戦へ

 少年合唱団が現在、少子化と資金不足というかつてない危機に直面している。日本少年合唱協会は、これらの問題を解決し、少年合唱をもっと多くの人々に知ってもらうために行動している。

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ポーランドのポズナン少年合唱団
  • ポーランドのポズナン少年合唱団

 少年合唱団が現在、少子化と資金不足というかつてない危機に直面している。団員の確保が難しくなり、コロナ禍による活動停止で多くの団体が解散を余儀なくされた。資金不足も深刻で、衣装や楽譜の購入、練習場所の確保さえ難しい状況だという。

 日本少年合唱協会は、2023年に設立された、世界の少年合唱団の普及と発展を目指す団体。現在のおもな事業は海外から少年合唱団の招聘を行っている。

 日本で海外の少年合唱団を招聘する際には、交通費、滞在費、ビザ手続き、保険料、引率者の費用など、資金的な壁が立ちはだかる。特に非営利で活動する海外合唱団にとって、自力での渡航費用負担は極めて困難である。このため、多くの団体が来日を断念せざるを得ない現実がある。

 そんな中、ポーランドのポズナン少年合唱団と提携し、ウィーン少年合唱団OBの自伝を出版するなど、積極的に活動を展開している。日本少年合唱協会は、少年合唱団の活動を広く知ってもらうための取組みを進めている。

 新たな文化活動モデルとして、少年合唱団のオリジナルグッズや音源をオンラインショップで販売することを想定。この仕組みを通じて世界中の人々に少年合唱の魅力を知ってもらい、少しずつ支援の輪が広げていく。

 日本少年合唱協会は、これらの問題を解決し、少年合唱をもっと多くの人々に知ってもらうために行動している。単に「グッズ販売」や「CD流通」だけでなく、文化外交、教育支援、サステナブルな文化活動モデルとして、芸術が生み出す感動を経済価値へとつなげる挑戦をする。

《吹野准》

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