あしなが育英会「特別奨学金一時給付制度」など緊急対応措置を決定

 あしなが育英会は3月14日、特別奨学金一時給付制度や奨学金制度における特例措置などの東日本大地震・津波への緊急対応について発表した。

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 あしなが育英会は3月14日、東日本大地震・津波への緊急対応について発表した。

 同会では副会長を中心に「緊急対応会議」を行い、緊急対応措置を決定すると同時に「東日本大震災・津波緊急対応本部」を東京本部に設置し、緊急対応措置を決めた。

 1つめは「東日本大地震・津波遺児」への特別奨学金一時給付制度。対象となるのは、被災によって保護者が死亡または著しい後遺障害を負った高校、大学(短大を含む)、専門学校、各種学校、大学院に在籍中の学生と、4月からの進学予定者(国公立・私立を問わない)。給付金額は、高校は30万円、大学、専門学校、各種学校、大学院は40万円となっている。

 2つめは同会の奨学金制度における特例措置をとるというもの。具体的には「奨学金出願期限後の受付を特別に認める」「奨学金申請書の提出書類の一部免除」「大学、大学院奨学金の試験を免除し書類選考のみとする」「専門学校・各種学校奨学金は、高校奨学金貸与者に関わらず採用」などとなっており、貸与決定後、速やかな送金を図るとしている。

 奨学金貸与月額は、高校国公立で25,000円、私立で30,000円。大学は一般が40,000円、特別が50,000円、専門学校・各種学校は40,000円、大学院は80,000円となっている。奨学金の返還は卒業後半年後から20年以内となっている。なお、特別奨学一時金と同会奨学金制度の特例措置の両方を利用することも可能だという。

 また、現在、奨学金を返還中で被災した場合は、奨学金返還の一時猶予もある。

 あしなが育英会では現地の状況把握や奨学金、心のケアなどの支援ニーズの調査のために、状況をみて職員を被災地に派遣する予定だという。

 東日本大震災・津波遺児への奨学金や心のケア活動のための募金の受付けもホームページで開始している。
《前田 有香》

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