秋入学は「総合的な教育改革のシンボル」…東大濱田総長

 東京大学は「世界的視野をもった市民的エリート」の育成に向けて、秋季入学の構想を視野に入れつつ教育の基本問題について検討するため、役員会の下に、「入学時期等の教育基本問題に関する検討会議」の設置を発表した。

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秋入学を含む教育基本問題に関する検討会議設置、東京大学
 東京大学は「世界的視野をもった市民的エリート」の育成に向けて、秋季入学の構想を視野に入れつつ教育の基本問題について検討するため、役員会の下に、「入学時期等の教育基本問題に関する検討会議」の設置を発表した。

 東京大学総長の濱田純一氏は「入学時期のテーマが広く関心を呼んでいる理由は、秋季入学が学事日程の変更による大学国際化への対応ということにとどまらず、総合的な教育改革のシンボルという意味を持っていること、大学の改革と同時に社会の仕組みや意識の改革へのメッセージを含んでいること、抜本的な改革への視点を備えていることであろう。また、日本の社会的・経済的な力がかげりをみせると同時に若者の国際的な競争能力を問われる場面が急速に広がる中で、秋季入学に対するスタンスのいかんにかかわらず、教育改革は「これが最後のチャンス」であるという意識が共有されているためでもあると理解している。大学がグローバル化の動きに真摯に対応しようとする限り、総合的な教育改革を着実に実行していく中で、秋季入学という事柄の位置はおのずから見えてくるはずである。」と述べている。

 東京大学では、秋季入学の議論を含め、国際化に向けた様々な改革を前に進めている。たとえば英語による授業を増やし、それらだけで学位の取れるコースも拡充しており、学部段階でも本年秋から若干名の受入れを開始するという。

 東京大学の教育改革は、今後の日本の大学の教育改革の方向性の一つの指針として注目される。
《キンジロー》

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