JTが返済不要の給付型奨学金制度を創設、2014年春の大学新入生から

 日本たばこ産業(JT)は7月11日、国内の大学生向けに返済不要の給付型奨学金制度「JT国内大学奨学金」を創設したと発表した。2014年春の大学入学者から給付を開始する。指定高校の推薦などで奨学生を決定し、大学4年間で総額500-800万円ほどを給付する。

教育・受験 学校・塾・予備校
奨学金給付額一覧
  • 奨学金給付額一覧
  • 「JT国内大学奨学金」の創設について
 日本たばこ産業(JT)は7月11日、国内の大学生向けに返済不要の給付型奨学金制度「JT国内大学奨学金」を創設したと発表した。2014年春の大学入学者から給付を開始する。指定高校の推薦などで奨学生を決定し、大学4年間で総額500~800万円ほどを給付する。

 日本では、大学など高等教育における教育費の家計負担割合が先進諸国と比較して高く、世帯収入が低いほど大学進学率が低下する傾向にある。そのため、高等教育の機会均等確保の一助となることを目指し、社会貢献活動の新たな取組みとして奨学金制度を展開。経済的理由により大学進学が困難で、かつ優秀な学生に対し、奨学金として必要な支援を行い、安心して学業に専念できる環境を提供する。

 給付人数は、1学年あたり最大50名(高校40名、大学10名)。募集には、高校推薦と大学推薦があり、同社指定の高校(128校)と大学(33大学)からの推薦をもとに選考する。高校推薦の場合、同社が指定する国公立大学への進学希望者または進学者を対象とする。また、東日本大震災の被災地支援の観点から、岩手県、宮城県、福島県などに所在する高校または大学については、別途指定校を設定する。

 「JT国内大学奨学金」の特徴は、在学中に必要な月額費用に加え、入学金や授業料などの学校納付金相当も支援し、大学で学業に専念するために必要な給付額を設定している点。奨学金は、学校納入金相当額として、入学金30万円、授業料年額54万円を給付。このほか、月額奨学金として、自宅生には月額5万円、自宅外生には月学10万円、東京23区内在住者は月額12万円を給付する。また、入学時一時金として、自宅外生には30万円を給付する。

 給付期間は、2014年4月から最短卒業年次までの期間。在籍大学の修士課程へ進学を希望し、進学理由や学業成績が優れた奨学生は、別途申請を行った上、最長2年間延長して同額を給付する。

 高校推薦の募集は、2013年7月20日~9月20日。指定公立高校から指定国公立大学(学部は問わない)への進学希望者の推薦を各高校1名募り選考。指定大学に進学し、必要書類を提出した学生を奨学生として決定する。医学部など、6年制大学(学部)については、同社指定以外の国公立大学も対象になる。奨学生内定者に対しては、入学前に受験費用として一律30万円を給付する。

 大学推薦の募集は、2014年4月から。指定大学に新入生の推薦を募り、選考を経て、2014年夏ごろに奨学生を決定。奨学金は、4月分にさかのぼって給付する。

◆JT国内大学奨学金
応募資格:
・JTが指定する国公立大学1年次への進学希望者または進学者
・学費の支弁が困難で、真に経済的支援を必要としており、学業・人物ともに優秀な学生(経済的理由を第一に選考)
・高等学校長または大学長の推薦を受けることができる者
募集人数:最大50名(高校推薦40名、大学推薦10名)
募集期間:高校推薦2013年7月20日~9月20日、大学推薦2014年4月開始
給付金額:入学金30万円、授業料年額54万円、入学時一時金30万円(自宅外生のみ)、月額奨学金は自宅生5万円、自宅外生10万円、東京23区内在住者12万円
給付方法:主に在籍大学を通じて給付
給付期間:2014年4月より最短卒業年次までの期間
指定の公立高校:全国128校
指定の国公立大学:全国33大学
《奥山直美》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top