高校中退のピークは年3回、中学時代の不登校に起因

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A県の月別高1中退率
  • A県の月別高1中退率
  • 登校状況別の中退率
  • 登校状況別の月別中退率
  • 意識調査
  • 「高校に行くのがイヤになったことがある」に対して回答した中退者・非中退者別の割合
 国立教育政策研究所は9月4日、公立高校の中途退学発生プロセスについての調査研究(中間報告)を公表した。報告書によると、高校1年生の中退時期は、6月と10月、3月の年3回ピークがあり、中学校時代の不登校に関係があることが明らかになった。

 同調査は、高校中退の発生プロセスを明確にするため、A県の2011年度公立高校入学者全員(13,024人)を対象に「中学校時代の出欠席状況調査」と「高校入学後の学校生活に関する意識調査」を実施。実施期間は、2011年4月~2013年11月(継続中)。

 高校1年生の月別中退率をみると、ピークは6月と10月、3月の年3回あった。中学3年時の登校状況別に中退率をみると、中学3年時に年間30日以上欠席した「不登校群」は23.7%、15日~29日欠席した「準不登校群」は14.5%、5日~14日欠席した「中間群」は4.4%、0日~4日欠席した「精勤群」は0.9%であった。

 中学3年時の登校状況別に月別中退率をみると、「準不登校群」は6月~7月と9月~10月の中退率が他群に比べて高く、累積中退率がもっとも早く50%を越えることがわかった。

 中学3年時に不登校群、準不登校群、中間群であった生徒について、意識調査で中退者と非中退者との差が大きい項目をみると、高校に入学した時点から「授業への興味・関心や理解度」「自尊感情」「学校行事の参加意欲」で差がみられた。

 高校入学後に学校へ通うのがイヤになったことがあると回答した生徒の理由について、中退者と非中退者で顕著な差がみられた理由は、「学校の先生」と「家族」に関することであった。

 「学校の先生」や「家族」が理由で高校に通いたくないと回答した生徒の中で、生徒の学校適応感について、中退者と非中退者を比較してみると、差がみられた項目は、「学校」に対する満足感や期待感、「授業」の理解度や意欲、「学校行事」と「部活動」への参加意欲を表す項目であった。

 同研究所では、中学校はできる限り準不登校群の情報も高校へ提供し、学習への興味・関心とともに、基礎学力の定着や自尊感情を高める働きかけをすべきであるとしている。また、高校は中学3年時の準不登校群についても注意し、入学直後より「わかる授業」の工夫や「特別活動」の充実をすべきであるとしている。
《工藤めぐみ》

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