東北に医学部新設要望、竹富町の教科書問題に是正要求…10/8下村大臣会見

 下村博文文部科学大臣は10月8日の定例記者会で、東北地方への医学部新設について、沖縄・竹富町の教科書問題、そして静岡県知事の判断に疑問、組長独自の判断を懸念などについて発言した。

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下村文部科学大臣定例記者会見の様子
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 下村博文文部科学大臣は10月8日の定例記者会で、東北地方への医学部新設、沖縄・竹富町の教科書問題、静岡県知事の学力検査上位学校の校長名公表などについて発言した。

◆10月8日の会見テーマ
 東北地方への医学部新設について宮城県知事から要望(8:24~)
 1979年以来の医学部新設に期待(10:45~)
 沖縄・竹富町の教科書問題、今月中に是正要求へ(12:00~)
 静岡県知事学力検査の上位学校の校長名公表に疑問、組長独自の判断を懸念(13:49~)
※()内に動画の再生時間を記した

・東北地方への医学部新設について宮城県知事から要望
 東北地方への医学部新設についての宮城県知事からの要望を受け、安倍首相から検討するように指示を受けたと明らかにした。医学部新設に当たっては東北の復興という目標のもとで設置場所や設置主体、付属病院の体制等も含め東北地方における関係自治体等が一つにまとまることが必要と述べた。そのために宮城県知事に対し県定の条件として、
(1)東北地方のどこに設置するのか
(2)仮に、宮城県でということになった場合、県内のどこに、またどこが主体となって設置するのか
を東北地域の問題として考えていくことをあげている。文部科学省としては、東北地方における関係主体等の意見も聞き、関係省庁と連携をし医学部新設に向けて検討していきたいと続けた。

・1979年以来の医学部新設に期待
 約40年間行われていない医学部新設には乗り越えなければならない課題として、現代の医学に対応した教員の体制、附属病院の規模や内容についての合理的な設置基準などを検討していく必要がある。また、重要な要素として、卒業生が東北地方の医師不足地域に定着することをあげ、教員や付属病院の医師、看護師等を確保するにあたり、引き抜きにより東北地域の地域医療に支障をきたさない体制を、どう作っていけるのかについても配慮する必要があると続けた。

・沖縄・竹富町の教科書問題、今月中に是正要求へ
 竹富町において教科書無償措置法第13条第4項に違反した状況が継続している。これについて速やかに是正される必要があると述べた。また、地方自治法にもとづく是正要求も含め、その対応方策を検討している。政府内での必要な調整がすみ次第、遅くても今月中に必要な措置を講じていく方針だ。

・静岡県知事学力検査の上位学校の校長名公表に疑問、組長独自の判断を懸念
 静岡県知事が学力検査の上位学校の校長名を公表した問題で、現段階の基準によって公表することにどのような教育的な成果・効果が上がるのか疑問だと述べた。また、中央教育審議会で教育委員会の見直しについて議論されているが、仮に執行機関に組長を置くことになると、今回の静岡県知事のように国の方針と違う組長独自の判断をすることが各地で起きるのではないかと危惧する声もあり、それを防ぐための制度設計も考えていく必要があると結んだ。

《田邊良恵》

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