反転授業、高校・大学での導入率2.4%…課題多い現状が明らかに

 eラーニング戦略研究所は「高校教員、大学教員に対する反転授業に関する意識調査」を行い、その結果をまとめた。反転授業の認知度は未だ低く、実施導入率は2.4%で「過去に行っていた」7.3%を合わせても1割に満たない結果となった。

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反転授業を知っているか
  • 反転授業を知っているか
  • あなたの学校では現在、反転授業を行っているか
  • 今後反転授業を行ってみたいと思うか
  • 今後反転授業を行うと仮定した場合、不安な点は何か
 eラーニング戦略研究所は「高校教員、大学教員に対する反転授業に関する意識調査」を行い、その結果をまとめた。反転授業の認知度は未だ低く、実施導入率は2.4%で「過去に行っていた」7.3%を合わせても1割に満たない結果となった。

 同調査は1月10日から1月14日に全国の高校・大学教員を対象として、高校教員50人・大学教員50人にwebアンケートを行い集計したものだ。

 反転授業を「知っている」と答えた人は19.0%と2割弱となり、「知らない」と答えた人が59.0%と6割近くと認知度の低さが明らかになった。

 反転授業を知っていたり聞いたことがあるが、現在行っていない教員へ「今後反転授業を行ってみたいか」と聞いたところ「行ってみたい」12.5%、「どちらかといえば行ってみたい」55.0%と約7割が導入に前向きである様子だ。

 導入賛成の理由としては、生徒・学生の意欲、思考力、議論・表現能力の向上への期待があげられた。しかし一方では不安の声も多く、今後行うと仮定した場合に不安な点を聞くと「生徒・学生が事前に自宅学習をしてこない」62.5%、「教材作成などの事前準備に時間をとられてしまう」55.0%と生徒・学生と教員の双方に事前準備が必要であり、その時間をどう生み出すのか、定着させるのかという不安があげられている。

 反転授業に興味はあるかとの問いには、「大変興味がある」11.0%、「どちらかといえば興味がある」43.0%と合わせると半数以上がやや興味を持っていると答えており、今後さまざまな課題を乗り越えたうえで選択したいと考えている教員が多いと思われる。
《田邊良恵》

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