大学生8割が増税を意識、買い控えは3人に1人と堅実…國學院大調べ

 國學院大学は、同大学生を対象に4月の消費税増税後の消費に関するアンケート調査を実施。全体の8割が消費税を意識しており、3人に1人が「買い控え」の行動を取っていることがわかった。

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日常生活の中で増税を意識することは?
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  • 現在「買い控え」をしているか
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  • 消費税10%への意識
 國學院大学は、同大学生を対象に4月の消費税増税後の消費に関するアンケート調査を実施。全体の8割が消費税を意識しており、3人に1人が「買い控え」の行動を取っていることがわかった。

 調査は同大学の学生男女651人を対象に、5月15日~25日に学内専用システムによるインターネットで行った。

 「日常生活の中で増税を意識することは」の問いに、「大いにある」と回答したのは全体で32.1%、「ややある」は48.5%と、80%の学生が意識していた。「大いにある」「ややある」と答えた男子学生は76.6%に対し、女子学生は85.4%と差があり、女子学生のほうが増税に対する意識が強かった。

 日常生活で増税を意識する品目として、食料品・飲料が62.2%、商品価格の値上げ57.4%、公共交通機関の利用49.6%、日用品・雑貨39.6%、趣味・し好品30.3%、外食26.1%となった。

 「現在、買い控えをしているか」の問いについても全体の3割が消費支出を抑えており、具体的な品目は「日々の飲食代」79.0%、「外食・飲み会代」64.6%が高い結果になった。

 「買い控え」の中でも節約したくないものは、「教科書などの書籍代」28.7%、「日々の飲食代」と「趣味・部活サークル活動費」がどちらも24.3%だった。さらに、政府が検討している消費税率10%については、51.2%の学生が「反対」と答えた一方で、41.1%の学生が理解を示している。男女別でみると、「理解できる」「どちらかというと理解できる」と回答した男子学生46.7%に対し、「反対」「どちらかというと反対」と回答した女子学生は58.9%と多く、男女で意見が分かれる結果になった。

 総務省が発表した増税後の4月の家計調査では、1世帯当たりの消費支出は前年同月比より4.6%減少。同大経済学部の宮下雄治准教授は、個人用消費への支出が大半を占める大学生では買い控えの実態はもう少し低いと予想していたが、3人に1人が買い控えをしていた。中身も、交際費などを消費削減策として講じている堅実な意向が観察された。今後も継続的な調査を行っていきたいという。

 同大ホームページでは、キャンパスが渋谷にあることから、「渋谷の大学生に聞く消費税1か月の意識」として、結果を紹介している。
《田中志実》

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