小学生や中学生でのプログラミング学習が話題となっている。特定言語のコーディング技術を教えることの効果や是非については議論があるところだが、アルゴリズムに関する概念や論理的思考は大人にも子どもにも必要なリテラシーではないだろうか。 MITではScratchという簡易言語を使った子ども向けのプログラミング学習を行っているが、日本にはViscuitというScratchよりもグラフィカルなUIを持つプログラミング言語がある。ビスケット・ユーザー・コミッティーが主催するワークショップは、Viscuitを使って、オリジナルのゲームを作るというものだ。 取材はワークショップコレクション初日の午前中だったが、すでに列ができており人気ワークショップのひとつのようだ。1回のワークショップは20人程度で行われる。タブレットが各自に用意され、インストラクターの指導でViscuitのプログラミングの基本を学ぶ。プログラムといっても、開発そのものはアイコンやパーツを画面に配置しながら行う。 各パーツには動き(上に動く、右に動くなど)を設定することができ、動きや形を変えるための状態遷移をさせるには「メガネアイコン」と呼ばれる制御用のパーツを使う。このメガネアイコンは一定の条件判定も設定できるので、ゲームでいえばパーツの「当たり判定」も可能だ。 それぞれが思い思いのゲームやアニメーションを作ったら、それを保存する。ログラムを保存すると、コミッティの専用サイトにアップロードされ、サイトにアクセスすれば、家に帰ってからも作ったゲームで遊ぶことができる。 最後に、場所を変えて座学のようなものを受ける。座学といってもプログラミングの詳細を学ぶのではなく、アルゴリズムやプログラムは天気予報などシミュレーションにも活躍していることを説明していた。 ワークショップは、プログラミング方法を学ぶというより、子どもたちがタブレットで遊びながら、デザインしたアニメーションを一定のルールで規定、制御することゲームを作るというものづくり体験となっている。