東芝グループ労働組合連合会副会長の降旗将明氏は、1995年から続けているカンボジアに学校を建設するプロジェクトについて発表した。このプロジェクトは「カンボジアのこどもに学校をつくる会」(現JHP・学校をつくる会)への支援から始まっており、現在も活動を続け、組合員に社会貢献活動の機会提供を行っているという。 最後にセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 海外事業部プログラム・オフィサーの芦田崇氏が、東芝との協働プロジェクトについてのプレゼンテーションを行った。芦田氏は、タンザニアは人間開発指数(HDI)でも下位30に属する貧困国のひとつであり、さまざまな問題を抱えているという。その中で就学前教育(ECD)に注目し、東芝とともに幼稚園に相当する施設の建設を行った。 このプロジェクトでは、椅子・机・教材(教師用含む)など学習環境の整備、遊具の整備、子どもセンターの教師育成支援(研修等)、地域住民への働きかけなどを行い、小学校前の教育の重要性を説くもの。貧困国や紛争国では、小学校・中学校までは比較的就学するものの高校以上の教育まで継続されないという問題がある。就学前の教育環境を整備することで、高等教育の理解、継続につながることを期待しているという。 芦田氏は、現地で教育環境が根付くには、施設や機器のメンテナンス、人員の教育など継続的な支援や取り組みが必要で、企業支援の必要性を訴えた。これに対し大森氏は、現地の自立・発展のために今後も協力を続けたいと答えていた。