【保護者の就活】「エントリー数=受験企業数」ってありえるの?

 就活生を持つ保護者の質問に、キャリアコンサルタントで就活情報サイト「MyCareerCenter web」を運営する高嶌悠人氏が答える連載「保護者の就活」。第10弾では、エントリー数=受験企業数について聞いた。

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 就活生を持つ保護者の質問に、キャリアコンサルタントで就活情報サイト「MyCareerCenter web」を運営する高嶌悠人氏が答える連載「保護者の就活」。第10弾では、「エントリー数=受験企業数」について聞いた。

◆昔のエントリーと、今のエントリーの違い

 バブル期以前の就職活動は、就職情報サイトと呼ばれるものが無いため、自分で企業に履歴書を持ち込んだり送付したりする必要がありました。そして、今よりは倍率が低いことも影響し、数社の選考で内定が出るケースが大半でした。

一方、近年はどうなってるのかと言うと、学生によっては100社以上は選考を受けます。このようになった背景は、やはりリクナビを筆頭とする就職情報サイトによるものが大きいです。学生はボタン1つで自分の個人情報を企業に送信できるため、学生は、就職情報サイトに登録し、簡単に「選考を受ける意思」を企業に伝えることができるようになったのです。この手順では、履歴書もエントリーシートも筆記試験も必要ないため、一社にエントリーする労力は大変少なくなりました。そして、大手企業の倍率だと100倍を越えますので、数多くエントリーする必要があるのです。

 よく学生に「親から企業を絞れと言われたんですけど」と相談を受けますが、企業を数多く受けることは選択肢の幅を広げることになるため、できるだけ多くエントリーするようにアドバイスしています。企業情報を入手できていない状況で、エントリー先を絞るのは危険だと考えているからです。

 このように、バブル以前の就職活動における「エントリー」と近年の「エントリー」は意味合いも重みも大きく異なるのです。最近の学生の就職活動の様子を見ると、学生が闇雲に「エントリー」しているように見えるかもしれませんが、プレエントリーとは「選考を受ける意思」に過ぎないので、企業を深く吟味する必要はないものとなります。親御さんの立場からは、お子様が知らないような業界や企業を教えておくと、お子様にとって有意義なアドバイスになるのではないでしょうか。

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 リセマム連載「保護者の就活」は、就活生や就活を控える学生の保護者からの質問に対し、キャリアコンサルタントであり就活塾「MyCareerCenter」代表でもある高嶌悠人氏がアドバイスや適切な回答を行うシリーズ。

 学生や保護者からの就活に関する質問は、「MyCareerCenter」お問い合わせフォームで随時送信が可能になっている。

《編集部》

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