東大が「アカデミック評価指標」で1位…QSアジア大学ランキング2015

 世界大学評価機関のQuacquarelli Symonds(QS)は、大学ランキング「アジア2015」を発表した。1位はシンガポール国立大学、2位は香港大学。日本の最高順位は東京大学で12位とアジアトップ10から初めて外れた。しかし、アカデミック評価指標では1位となった。

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QS大学ランキングアジア2015(一部)
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 世界大学評価機関のQuacquarelli Symonds(QS)は、大学ランキング「アジア2015」を発表した。1位はシンガポール国立大学、2位は香港大学。日本の最高順位は東京大学で12位とアジアトップ10から初めて外れた。しかし、アカデミック評価指標では1位となった。

 毎年、アジアのトップ300の大学を「学者の評価」「企業の評価」「学生数と教員数の比率」「在籍教授の出版論文数と被引用数」「国外教員数と学生数」「受け入れ交換留学生数」「送り出し交換留学生数」の総合点を算出しランキング形式で発表している。

 2015年の1位は昨年同様「シンガポール国立大学」(100点)、2位は昨年3位だった「香港大学」(99.3点)、3位は昨年2位だった「韓国科学技術院(KAIST)」(99.0点)。日本の大学のトップは「東京大学」で12位(94.9点)。昨年10位からのダウンで、アジアランキングで初めてトップ10から外れた。13位は「大阪大学」(94.7点)で昨年同様、14位は「京都大学」(94.3点)で昨年の12位からランクダウン、15位は「東京工業大学」(94.2点)で昨年同様だった。私立大学では37位に「慶應義塾大学」(77.5点)、39位に「早稲田大学」(73.6点)が入った。

 トップ10から外れた東京大学だが、世界42,561人の学者たちからのアカデミック評価指標では1位となっている。世界11,657人の雇用主からの評判でも最高点を獲得。また、教員/学生の比率が高く、論文被引用数など研究業績への高い影響力が現れ、ランキング中の指標の75%を占めている。

 日本の著名な大学は外国人教員、交換留学生制度の指標では向上。アジアトップ300の大学に日本の大学は68校がランクインした。一方で、論文ごとの教員数、交換留学生の受け入れでは低く評価され、全体的にランクが下がる結果となった。

 QSインテリジェンスユニットのBen Sowter氏は、世界大学ランキング、アジアランキングの結果から「日本の大学は世界トップグループに入る大学を輩出しているが、日本政府は高等教育システムに対してさらなる国際化のため投資するべきだと示している」。さらに、「2020年までには世界30万人の留学生に対して、アジアのトップ大学としてもっと効果的に学生を魅了しなければいけない」と述べている。
《田中志実》

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