【AO入試の基礎2】一般入試に比べて対策がしづらいのがAO入試

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今さら聞けない!AO入試の基礎知識
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 AO入試や推薦入試を受ける予定の子どもの保護者の質問に、教員経験をもち、総合キャリア支援団体「MyCareerCenter」を運営する岡村洋平氏が答える連載「AO入試の基礎」。第2弾では、AO入試の概要と特徴について聞いた。

◆書類審査+面接+αによって評価されるAO入試

 そもそもAO入試は、1990年に慶應義塾大学の「SFC」こと湘南藤沢キャンパスの2つの学部で最初に導入された入試制度です。ただ、そこからすぐにさまざまな大学に浸透していったわけではありませんでした。むしろ、浸透し広まっていったのは、2000年代になってから。ですので、実際のところは比較的新しい入試制度だと言えるのです。実際、中学生や高校生の保護者の世代では、AO入試で大学に入学したという方は、ほとんどいないはずです。

 理念としては、志願者を学力にとらわれずに多面的に評価し、能力や適性、高い意欲や明確な目的意識を持った多様な学生を求めているのがAO入試。試験内容は、多くの学校では、内申点、部活動や課外活動での実績、志願書類などをもとにした「書類審査」と、志望動機や大学で学びたいことなどについてを中心に問われる「面接」が基本。これらに、加えて、プラスアルファとして「独自の課題・活動」が課されることが多いです。この、「独自の課題・活動」としては、小論文や作文、あるいは資料読解や入学後に必要とされる知識を問うような筆記試験系、ないしは、プレゼンテーションや集団討論などです。

◆AO入試は、対策がしづらく、学校でも十分に指導をしきれないケースが多い

 AO入試の試験内容について聞いて、どのように思われたでしょうか。コツコツと受験勉強をしなければならない一般入試と比べて、「負担が少なそう」「一発勝負みたいなもの」と思われましたか?あるいは、「対策が難しそう」と思われましたか?このように問うと、本当に入りたい大学・学部がある人にとっては、後者のように思うケースの方が多いことと思います(逆に、「入学できればどこでもいい」と考える人は、前者のように思われるでしょう)。

 実際、一般入試で必要な対策と、AO入試で求められる対策とは全く性質が異なります。一般入試は、唯一の正解があるために対策が立てやすい。しかも、学校や塾で長年さまざまなノウハウが蓄積されています。そして、模試などで合格の可能性を客観的に知ることもできます。ところが、AO入試では、そもそも試験の内容から採点基準までが大学によって大きく異なります。しかも、志望動機など「その人ならでは」の内容が求められます。そのうえ、はっきりとした正解がないため、試験の個別性が高く、対策がしにくい。そのため、一般受験と比べると指導のノウハウを蓄積しにくくなります。かつ、合格の可能性を客観的に知ることが難しいという特徴もあります。学校でも、AO入試を受験する生徒のために、進路指導担当の教師や担任の教師が個別の対応をしてくれるところもあるようです。しかし、業務の多忙化や試験の個別性の高さ、さらには教師の多くがAO入試を経験していないために、生徒を十分に指導しきれないことが少なくありません。

◆AO入試対策で必要な4つのこと

 このように、AO入試は、さまざまな意味で非常に対策がしづらい入試です。かといって、「入りたい大学」に入学するための手段がAO入試。そうだとすれば、対策がしづらいからといって、「一発勝負」に賭けたり、不十分な対策のまま試験に臨むのは、あまりにも心もとないことでしょう。それでは結局、「入れる大学」に入学することになってしまい、AO入試を受験する意味がなくなってしまいます。

 では、AO入試の対策はどのようにすればよいか。それには、以下の4つのことが必要です。

1.そもそも、お子さまがAO入試対策に向いているかどうかを見極めること
2.時間をかけてお子さまに向き合った指導をしてもらうこと
3.志望大学の入試で求められる力を見極めること
4.適切なアウトプットの仕方(=伝え方)を身に付けること 

 これらのことは、実は、大学入学の先にある、就職活動で必要とされることとほとんど同じです。だからこそ、AO入試対策は、目の前の大学入学だけではない将来を見据えたものになりうるのです。それでは、次回から、それぞれについて説明をしていきたいと思います。

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 連載「AO入試の基礎」は、AO入試や推薦入試を、学生やその保護者が受験をする際の「前向きな選択肢のひとつ」にするべく掲載されるシリーズ。

 次回から、AO入試の対策について、より具体的に取り上げていきます。


《編集部》

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